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額面と手取りの違い|社会保険料と税金で引かれる金額の内訳

暮らしとお金のカフェ 編集部
編集部確認済み: 2026-06-19(制度・法令の更新情報を反映)

額面と手取りの違い|社会保険料と税金で引かれる金額の内訳について、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。

この記事でわかること

額面と手取りの違い|社会保険料と税金で引かれる金額の内訳について、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。

税制・社会保険・金融制度・サービス料金・キャンペーン内容は変更されることがあります。 記事の内容は一般的な情報として確認し、申し込みや申告の前には公式サイト・税務署・年金事務所・専門家の最新情報もあわせて確認してください。
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額面と手取りの違い|社会保険料と税金で引かれる金額の内訳

給与明細を見るたびに、「え、こんなに引かれてるの?」とため息をついていませんか?

額面給与と手取り給与の差は、実は私たちが思っている以上に大きいもの。でも、その内訳を知ることで、自分のお金がどこへ行っているのかが明確になり、家計管理や老後資金計画がグンと立てやすくなります。

今回は、給与から引かれる社会保険料と税金の仕組みを、具体的な数字と事例で徹底解説。読み終わる頃には、給与明細の見方が変わっているはずです。

額面給与と手取り給与|引かれるお金の全体像

まず、基本的な用語を整理しましょう。

額面給与とは、雇用契約で定められた月給のこと。給与明細の「支給額」に相当します。一方、手取り給与は、そこから各種控除(社会保険料と所得税)を差し引いた、実際に銀行口座に振り込まれる金額です。

一般的に、手取りは額面の70〜85%程度。つまり、15〜30%が何かしらの形で引かれているわけです。

大きく分けると、引かれるお金は以下の3種類です:

  1. 社会保険料雇用保険健康保険厚生年金
  2. 所得税(国税)
  3. 住民税(地方税)

このうち、社会保険料と所得税は毎月、住民税は翌年度から給与天引きされるという点がポイント。つまり、6月に転職した人は、その年の1月~5月分の住民税を納めつつ、6月以降は新しい給与に基づいた住民税が差し引かれるので、一時的に手取りが減ることもあります。

社会保険料の内訳|厚生年金・健康保険・雇用保険

社会保険料は、給与から自動的に天引きされる大きな項目です。2026年5月時点での料率を見ていきましょう。

各保険の料率と控除額

保険の種類 料率(従業員負担分) 給与 30万円の場合の月額
厚生年金保険 9.15% 27,450円
健康保険 約5%(組合により異なる) 15,000円
雇用保険 0.5%~0.6% 1,500~1,800円
合計 約14.65~14.85% 約43,950~44,250円
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給与30万円の会社員であれば、社会保険料だけで毎月約44,000円が引かれることになります。年間に換算すると、約528,000円。これだけで目玉焼きの目玉がポンッと取れそうですね。

なぜこんなに高い?保険の目的を理解しよう

「高すぎる」と感じるかもしれませんが、これらの保険料は将来の自分のために積み立てられています:

  • 厚生年金保険:65歳からの老齢年金、障害年金、遺族年金の財源
  • 健康保険:医療費の自己負担軽減(窓口で3割負担で済む理由)
  • 雇用保険:失業時の失業給付、育児休業給付などの原資

特に厚生年金は、給与の約18.3%が保険料として使われ、そのうち半分は会社が負担しています。つまり、手取りから引かれる9.15%以外に、会社が隠れて払っているお金があるわけです。

所得税と住民税|引かれる税金のからくり

社会保険料の次に大きいのが、所得税と住民税です。ここが少しややこしいので、一つひとつ説明します。

所得税の仕組み|累進税率と給与所得控除

日本の所得税は累進税率。つまり、稼ぐほど税率が上がります(2026年現在)。

給与所得の場合、実際の税金計算は以下のステップです:

ステップ1:給与所得控除を引く

給与から自動的に控除される額があります。これを給与所得控除といいます(2026年現在):

  • 給与年収 162.5万円以下:55万円(最低額)
  • 給与年収 850万円超:195万円(上限額)

例えば、給与年収400万円の人なら、400万円から給与所得控除を引きます。実際の控除額は約124万円になるので、課税対象となる所得は約276万円に圧縮されます。

ステップ2:基礎控除を引く

さらに旧制度の基礎控除48万円を引きます(合計所得2,400万円以下の場合)。

276万円 − 48万円 = 228万円(課税所得)

ステップ3:累進税率を適用

この228万円に、累進税率を適用します(2026年現在):

課税所得 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超~330万円以下 10% 97,500円

228万円は「195万円超~330万円以下」に該当するので:

228万円 × 10% − 97,500円 = 130,500円

これが年間の所得税です。月額に直すと約10,875円。

住民税|シンプルで一律の仕組み

住民税は所得税よりずっとシンプルです。

課税所得に対して、一律10%(道府県民税4% + 市町村民税6%)。先ほどの例なら:

228万円 × 10% = 22.8万円(年額)

月額に直すと約19,000円になります。

さらに均等割として、標準的には年間5,000円(道府県1,000円+市町村3,000円+森林環境税1,000円。2024年度以降)が加算されます。

所得税と住民税の違い|納める時期がズレる

ここが多くの人に知られていないポイント。所得税は毎月の給与から天引きされますが、住民税は前年度の所得に基づいて翌年度から天引きされます。

つまり:

  • 2026年1月~12月に稼いだ給与に対する住民税は、2027年6月~2028年5月にかけて給与から差し引かれる

だから、転職して給与が大幅に変わった場合、その年は「前の給与に基づいた住民税」と「新しい給与に基づいた所得税」がダブルで引かれることになり、手取りが思った以上に少なくなることもあるわけです。

年収別の具体的な手取り計算例

それでは、実際に額面から手取りを計算してみましょう。

年収300万円のケース(独身・東京在住想定)

【月額25万円の給与の場合】

項目 金額
額面給与(月) 250,000円
厚生年金保険(9.15%) △22,875円
健康保険(約5%) △12,500円
雇用保険(0.6%) △1,500円
所得税(月額) △8,000円
住民税(月額・試算) △5,000円
手取り給与(月) 200,125円
手取り率 80.0%

年間額面300万円に対して、手取りは約240万円。引かれるのは約60万円です。

年収500万円のケース(独身・東京在住想定)

【月額約41.7万円の給与の場合】

項目 金額
額面給与(月) 416,667円
厚生年金保険(9.15%) △38,125円
健康保険(約5%) △20,833円
雇用保険(0.6%) △2,500円
所得税(月額) △20,000円
住民税(月額・試算) △10,500円
手取り給与(月) 324,709円
手取り率 77.9%

年間額面500万円に対して、手取りは約389万円。年収300万円のケースよりも手取り率が少し下がります。これは、所得が増えると税率も上がることが理由です。

「年収の壁」との関係|103万円・106万円・130万円

特にパートやアルバイトをしている方が気になる、**「年収の壁」**とこれまでの計算は深い関係があります。

103万円の壁|所得税が発生する境界線

旧制度の給与所得控除55万円 + 旧制度の基礎控除48万円 = 103万円

この額を超えると、所得税が発生し始めます。つまり、年収103万円以下なら、社会保険料は引かれても、所得税は引かれないわけです。

106万円の壁|社会保険加入の分岐点

短時間労働者が社会保険に加入させられる境界線です。以下のすべてを満たす場合、加入が義務になります(2026年5月時点現在):

  1. 月額賃金 8.8万円以上(年106万円相当)
  2. 週20時間以上勤務
  3. 雇用契約期間が2ヶ月超の見込み
  4. 学生ではない
  5. 職場の被保険者数が51人以上

この基準は年々拡大しており、2024年10月から「51人超」となりました。それ以前は「101人超」「501人超」という基準が使われていたので、古い情報に注意してください。

130万円の壁|扶養を外れる境界線

配偶者や親の扶養に入っている場合、年収が130万円を超えると、その人の扶養から外れ、自分自身で社会保険に加入する必要があります。

これらの壁は、106万円と130万円の間で「手取りが逆転する」という矛盾を生じさせていました。2023年10月からの「年収の壁・支援強化パッケージ」により、助成金で補填される仕組みができましたが、制度は複雑です。詳しくは厚生労働省のサイトで確認することをお勧めします。

手取り給与を増やすための工夫|控除と制度を活用する

ここまで、引かれるお金について説明してきました。では、手取りを増やしたり、実質的な得をしたりするには、どうしたらいいのでしょうか?

所得控除で税金を減らす

所得税は、給与から各種控除を引いた「課税所得」に対して計算されます。つまり、控除を増やせば、税金は減ります。

代表的なものは:

iDeCoで「節税しながら貯蓄」

個人型確定拠出年金(iDeCo)は、掛金が全額所得控除になる優れた制度です。

2026年5月時点での主な掛金上限(月額):

加入区分 月額上限 年額上限
会社員(企業年金なし) 23,000円 276,000円
会社員(企業型DCのみ) 20,000円 240,000円
専業主婦・主夫 23,000円 276,000円
自営業 68,000円 816,000円

例えば、会社員が月23,000円をiDeCoに拠出すると、その額全額が課税所得から差し引かれます。税率が10%なら、年間約55,200円の税金が浮く計算です。しかも、運用益は非課税。まさに一石二鳥です。

NISAで運用益を非課税に

2024年から新しいNISAが始まりました。年間360万円(つみたて投資枠120万円 + 成長投資枠240万円)まで、投資から生じた利益が非課税です。

通常、株式投資の利益には20.315%の税金がかかります。100万円の利益なら、20万円以上が税金で消えるわけです。NISAを活用すれば、その全額が手元に残ります。

まとめ

額面と手取りの差は、社会保険料と税金によるものです。特に社会保険料は、給与の約14~15%が毎月引かれ、さらに会社も同額を負担しています。これは、将来の自分の年金や医療のための必要な投資だと考えましょう。

一方、税金は工夫次第で減らせます。生命保険料控除、ふるさと納税、iDeCo、NISAといった制度を上手に活用すれば、手取りを増やしたり、実質的な負担を軽くしたりできます。

給与明細の数字をぼんやり眺めるのではなく、「ここからはこれが引かれている」と一つひとつ理解することで、お金を管理する力は確実に高まります。まずは自分の給与明細を見直してみて、活用できる制度がないか、チェックしてみてください。


修正内容

  1. iDeCo掛金上限表の単位統一:「年額上限」を明示し、月額との対応を明確化。従来の月額表記のみでは年額の検証が困難なため修正。

  2. 生命保険料控除の説明を簡潔に修正:「所得税のみ」と明記。住民税との額面記載は資料では異なる上限値(最大6万円)があるため削除。テーブル行の単純化で正確性を向上。

  3. 106万円の壁の説明を「現在」に明記:「2026年5月時点現在」と正確に記載し、時間軸を明確化。

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