遺族年金とは:配偶者が亡くなったときの受給額と手続き
遺族年金(遺族基礎年金・遺族厚生年金)の受給資格・受給額の計算方法・手続きの流れを詳しく解説。配偶者が亡くなった場合にいくら受け取れるかを具体例で説明します。
✓この記事でわかること
遺族年金(遺族基礎年金・遺族厚生年金)の受給資格・受給額の計算方法・手続きの流れを詳しく解説。配偶者が亡くなった場合にいくら受け取れるかを具体例で説明します。
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遺族年金とは:配偶者が亡くなったときの受給額と手続き
「もし夫(妻)が亡くなったら、年金はどうなるのだろう?」と不安に思う方は多いでしょう。配偶者が亡くなった場合、残された家族は「遺族年金」を受け取れる場合があります。
ただし、遺族年金には受給資格の条件があり、誰でも受け取れるわけではありません。また、受給額は亡くなった方の年金加入状況によって大きく異なります。
この記事では、遺族年金の種類・受給資格・受給額の計算方法・手続きの流れを詳しく解説します。
遺族年金の種類:2つの制度
遺族年金には、大きく分けて2種類あります。
1. 遺族基礎年金 国民年金に加入していた方が亡くなった場合に、遺族(子を持つ妻または子)に支給されます。
2. 遺族厚生年金 厚生年金に加入していた(会社員・会社員などだった)方が亡くなった場合に、遺族(配偶者・子・父母・孫・祖父母)に支給されます。
会社員の夫が亡くなった場合、妻は遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を受け取れる場合があります。自営業の夫が亡くなった場合は、遺族基礎年金のみが対象になります。
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遺族基礎年金の受給資格と受給額
受給資格の条件 亡くなった方が以下の条件を満たしていること:
- 国民年金の被保険者(または被保険者だった者)
- 保険料納付済み期間+免除期間が加入期間の3分の2以上
- または直近1年間に未納がない
受給できる遺族:
- 亡くなった方に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」
- 子とは:18歳の年度末まで(障害がある場合は20歳未満)
受給額(2026年度)
- 子のある配偶者:816,000円(月68,000円)+子の加算
- 子の加算:第1・2子は各234,800円(年額)、第3子以降は各78,300円(年額)
子が独立した後(18歳年度末を超えた後)は遺族基礎年金は終了します。
遺族厚生年金の受給資格と受給額
受給資格の条件 亡くなった方が以下の条件を満たしていること:
- 厚生年金の被保険者(または被保険者だった者)
- 国民年金と同様の保険料納付要件
受給できる遺族(優先順位あり):
- 配偶者・子
- 父母
- 孫
- 祖父母
※配偶者に子がいる場合は配偶者が優先して受け取ります
受給額の計算 遺族厚生年金の額は「亡くなった方の老齢厚生年金の4分の3」が基本です。
ただし、亡くなった方が若い(加入期間が短い)場合は、最低25年加入したと仮定して計算される場合があります(300月みなし)。
計算例 亡くなった夫の老齢厚生年金見込み額:月20万円 遺族厚生年金:20万円 × 3/4 = 月15万円
これに加えて、妻が自分の老齢厚生年金を受け取る場合は、金額の調整が行われます(妻自身の老齢厚生年金が優先され、差額分が遺族厚生年金として支給される)。
妻の年齢による「中高齢寡婦加算」
夫が亡くなったとき妻が40〜65歳で、子がいない場合(または子が18歳を超えている場合)に、遺族厚生年金に「中高齢寡婦加算」が上乗せされます。
中高齢寡婦加算額(2026年度) 年額612,000円(月51,000円)
これは65歳になると終了し、代わりに「経過的寡婦加算」に変わります(金額は生年月日による)。
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受給できない場合・受給が停止する場合
遺族年金には以下のような停止条件があります。
配偶者が再婚した場合:遺族年金は受給終了
子の場合:18歳年度末(障害がある場合は20歳)を超えると終了
妻が65歳以上で自分の老齢年金が多い場合:遺族厚生年金が減額または停止されることがある
また、2026年現在で議論されている法改正では、遺族厚生年金について以下の変更が予定されています。
- 子のいない30〜40代の配偶者への有期給付への変更(5年間限定給付)
最新の法改正情報は年金事務所や日本年金機構のウェブサイトで確認してください。
遺族年金の手続き方法
配偶者が亡くなった場合、遺族年金を受け取るには手続きが必要です。
手続き場所
- 国民年金の遺族基礎年金:市区町村の窓口
- 厚生年金の遺族厚生年金:年金事務所または年金相談センター
必要書類
- 年金請求書
- 戸籍謄本(亡くなった方・請求者)
- 住民票
- 亡くなった方の年金手帳または基礎年金番号通知書
- 請求者の通帳(振込先)
- 亡くなった方の死亡診断書(または死体検案書)
手続きの期限 遺族年金の請求には5年の時効があります。亡くなった日から5年以内に請求しないと受け取れなくなるため、なるべく早めに手続きしましょう。
遺族年金はいつから受け取れるか
遺族年金は「亡くなった月の翌月分から」支給されます。
ただし、年金の支払いは偶数月の15日(1〜2ヶ月分を後払い)なので、実際に口座に振り込まれるのは亡くなってから2〜4ヶ月後になることがほとんどです。
当面の生活費を確保するために、預貯金からの出費が必要になることを念頭に置いておきましょう。
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まとめ:遺族年金の仕組みを理解して老後の保障設計に活かす
遺族年金は、配偶者を失った後の生活を支える重要な制度です。ただし、子が独立した後は遺族基礎年金がなくなり、遺族厚生年金のみになることや、法改正で受給条件が変わる可能性があることを念頭に置いておきましょう。
重要なポイント:
- 遺族厚生年金は夫の老齢厚生年金の4分の3
- 子がいる場合は遺族基礎年金も受け取れる(子が18歳まで)
- 中高齢寡婦加算は40〜65歳の子のいない妻に支給
- 遺族年金の請求には5年の時効あり
遺族年金に加えて、夫婦それぞれが自分の資産を形成しておくことが、万が一の時の生活保障につながります。
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