老後の毎月の生活費の実態:65歳以降の支出の内訳
老後の毎月の生活費の実態:65歳以降の支出の内訳について、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。
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老後の毎月の生活費の実態:65歳以降の支出の内訳について、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。
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カフェで「65歳になったら、毎月どのくらいのお金があれば生活できるの?」という質問をよく聞きます。老後資金の心配は誰もが抱えるものですが、具体的な数字を知ることで、その不安はぐっと減ります。今回は、実際のデータに基づいて、65歳以降の生活費の実態をお話しします。
65歳以降の平均的な毎月の生活費はいくら?
厚生労働省の統計では、65歳以上の世帯の平均支出は約25万円程度(2026年5月時点の直近データより)。ただしこの数字だけでは不十分です。大事なのは「あなたの生活スタイルがこれと合致するか」という点です。
賃貸か持ち家か、一人暮らしか夫婦か、病気がちか元気か——こうした条件で支出は大きく変わります。
統計的な支出内訳:全国平均
| 支出項目 | 月額(目安) | 年間 |
|---|---|---|
| 食費 | 約4~5万円 | 48~60万円 |
| 住居費(賃貸の場合) | 約5~8万円 | 60~96万円 |
| 光熱費・水道代 | 約1.5~2万円 | 18~24万円 |
| 交通・通信費 | 約1~1.5万円 | 12~18万円 |
| 医療・介護費 | 約1.5~3万円 | 18~36万円 |
| 衣類・日用雑貨 | 約1~1.5万円 | 12~18万円 |
| 交際費・趣味 | 約1.5~2万円 | 18~24万円 |
| 合計(持ち家の場合) | 約16~19万円 | 192~228万円 |
| 合計(賃貸の場合) | 約21~27万円 | 252~324万円 |
重要:この数字は持ち家か賃貸かで大きく異なります。住居費が無い持ち家世帯と、毎月7万円の家賃を払う賃貸世帯では、年間で84万円の差が生じるわけです。
年代別に見た支出パターンの違い
老後といっても65~74歳と80歳以上では、支出が異なります。
前期高齢者(65~74歳):まだ元気な時期
この時期は医療費がまだ少なく、外出や趣味にお金を使う傾向が強いです。
- 食費は充実志向で、外食頻度が月3~4回程度
- 旅行・観劇・運動などの趣味費が月1~2万円
- 医療費は月1万円未満がボリュームゾーン
- 月額支出:22~28万円程度
後期高齢者(75歳以上):医療・介護の出費が増える時期
元気でいられれば出費が抑えられますが、何らかの慢性疾患がある場合は話が変わります。
- 医療費が月2~5万円へ急増(自己負担割合は1割~3割、収入で変動)
- 介護サービスの利用が始まる(月1~10万円、要介護度による)
- 外出・趣味費は減少傾向
- 月額支出:20~35万円程度(介護の有無で大きく変動)
「支出を抑える工夫」と「必要な出費」をどう分けるか
多くの方が「節約しなきゃ」と考えがちですが、老後は賢く選ぶことが大事です。
削れない支出(優先度:高)
- 医療費:健康診断や処方薬代。75歳以上は医療費の窓口負担が1割なので、むしろ予防に使うべき
- 食費:栄養バランスをないがしろにすると、後々医療費が増える逆説
- 光熱費:冬の暖房、夏の冷房は健康を守るための必須費用
- 介護サービス(必要な場合):要介護認定を受けた場合、1割~3割の自己負担で利用(全額自費ではない)
工夫して減らせる支出(優先度:中)
- 食費:スーパーの割引タイムを活用、旬の食材を選ぶ
- 通信費:格安SIMへの乗り換え、不要なサブスクの廃止
- 衣類購入:セール時期のまとめ買い、質の良いものを長く着る
- 交通費:シニア割引の活用(映画館・美術館・公共交通など)
むしろ増やすべき支出(優先度:中)
- 趣味・交際費:精神的な充実は健康寿命を延ばす研究結果も多い
- フレイル予防:軽い運動教室参加費、足腰を鍛える活動
- 頭の使用:学習・創作活動。認知症予防につながる
年金だけで足りる?足りない場合の対策
現在(2026年5月時点)、65歳から受け取れる厚生年金の平均的な月額は約16万円、国民年金は約6万5千円程度です。夫婦2人なら約22~30万円が目安。
パターン別シミュレーション
| 世帯タイプ | 月額年金 | 月額支出(持ち家) | 差分 | 対策 |
|---|---|---|---|---|
| 厚生年金受取者(持ち家) | 16万円 | 16~19万円 | ±3万円 | ほぼ家計均衡 |
| 夫婦厚生年金(持ち家) | 32万円 | 24~28万円 | +4~8万円 | 黒字。資産形成可 |
| 国民年金のみ(持ち家) | 6.5万円 | 16~19万円 | -10万円 | 貯蓄取り崩し or 就労継続 |
| 賃貸住まい(夫婦厚生年金) | 32万円 | 30~36万円 | -4~4万円 | 切り詰めまたは補収入 |
足りない場合の現実的な選択肢:
- 65~70歳の就労継続:月2~3万円の軽い仕事でも大きく助かる
- iDeCo・つみたてNISA活用:55~65歳でしっかり貯めていた人は有利(ただし既に65歳の場合は遡及不可)
- 自宅の活用:賃貸併用、シェアハウス、リバースモーゲージ(持ち家に限る)
- 地域に応じた補助制度:自治体によっては高齢者向けの家賃補助や医療費補助がある
医療費・介護費の見落とされやすい実態
「老後の3大支出」と言われて「医療」「介護」「住居」が挙げられますが、特に医療費は仕組みを知ると大きく節約できます。
高額療養費制度を活用する
月間の医療費自己負担が一定額を超えた場合、超過分は公費で補填されます。
例:70~74歳で月10万円の医療費がかかった場合
- 窓口負担:3万円(1割)
- このうち、高額療養費の自己負担限度額は約4.4万円なので、実際の負担はさらに軽くなる場合も
介護保険の自己負担
要介護認定を受けると、介護サービス(訪問介護・デイサービスなど)は原則1割~3割の自己負担。全額自費ではありません。
- 要介護3で月額15万円のサービス利用 → 自己負担は約3万円
- これを知らず「介護費は月20万円」と思い込んでいる人も多い
今からできる「無理のない準備」
65歳からの生活費を見据えて、今からできることがあります。
1. 家計簿をつけて「あなたの月額支出」を把握する
統計値ではなく、自分たちの実際の支出を知ることが出発点です。3ヶ月分つけるだけでもパターンが見えます。
2. 定年前の5年間、退職後の生活費でやってみる
65歳になったときの生活費に今のうちから合わせて、その分を貯蓄に回す習慣をつける方法。「本当に足りるか」を事前検証できます。
3. 医療費・介護費の公的制度を早めに学ぶ
高額療養費、介護保険、自立支援医療など、知っているのと知らないのでは数十万円の差が出ます。市役所の福祉窓口は無料相談できます。
4. 持ち家なら「生涯住める状態」にメンテナンスしておく
老後の大突発支出は「屋根の修理」「給湯器の交換」など。65歳の今のうちに必要な大規模修繕を済ませておくと、年金生活での心理的負担が減ります。
まとめ
65歳以降の毎月の生活費は、持ち家なら16~19万円、賃貸なら21~27万円が全国平均です。ただし、これはあくまで平均。あなたの人生設計に合わせた数字を自分たちで計算することが何より大事です。
年金だけでは足りない場合も、軽い就労継続や制度の活用で対応できる方法はあります。医療費や介護費も「全部自己負担」ではなく、高額療養費制度や介護保険が支えてくれます。
不安を感じたら、一度ファイナンシャルプランナーや市役所の福祉窓口に相談してみてください。具体的な数字を知ることで、老後への漠然とした不安は、現実的な計画へと変わります。
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