家族が亡くなったときの準確定申告|申告期限と必要な手続き
家族が亡くなったときの準確定申告|申告期限と必要な手続きについて、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。
✓この記事でわかること
家族が亡くなったときの準確定申告|申告期限と必要な手続きについて、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。
この記事の目次
あわせて読みたい記事
2026年6月19日 制度改正確認済み
所得税・年収の壁:2026年分は基礎控除と給与所得控除が再改正されています。本文中の「基礎控除48万円」「給与収入103万円」は旧制度の計算例です。給与収入のみで一定の低所得区分に該当する場合、本人の所得税がかかり始める目安は最大178万円まで引き上げられますが、配偶者控除・扶養控除・社会保険の判定は別基準です。 公式情報を確認
家族を失うことほど辛いことはありません。悲しみの中で、後片付けや各種手続きが次々と押し寄せてくる——それが相続手続きの現実です。その中でも「準確定申告」という聞き慣れない言葉を目にして、戸惑っていませんか?
実は、故人が自営業や投資をしていた場合、あなたが相続人として 必ず行わなければならない申告 があります。期限を逃すと延滞税がかかることもあるため、この記事を読んでしっかり理解しておくことが大切です。
今回は、準確定申告の仕組み・手続き・期限を、できるだけ分かりやすく、実例を交えてご説明します。
準確定申告とは? — 故人の最後の税務申告
準確定申告とは、亡くなった人(被相続人)の代わりに、その年の1月1日から亡くなった日までの所得を申告する手続き です。
通常の確定申告との違い
通常、会社員は年末調整で税務が完結し、確定申告は不要です。しかし自営業者や一定の投資をしている人は、毎年2月16日〜3月15日に確定申告をします。
では、その人が1月15日に亡くなった場合はどうなるのか? 生きているあいだの稼ぎは申告し、納めるべき税金は納める必要があります。 これが準確定申告です。
相続人の立場では、「故人に代わって」申告・納税を行うわけですね。
誰が申告する義務があるのか?
準確定申告は、故人に代わって 相続人全員で連署して申告 します。法定相続人が複数いる場合、全員で一つの申告書に署名・押印するか、各自が別々に申告書を提出することもできます(税務署に確認を)。
未成年者がいる場合は、親権者が代理で署名します。
準確定申告が必要な人の条件
誰もが準確定申告をするわけではありません。以下のような人が対象になります。
チェックリスト:あなたの故人は対象?
| 職業・所得の種類 | 準確定申告が必要? |
|---|---|
| 自営業者(事業所得あり) | 必須 |
| 不動産オーナー(賃料収入あり) | 必須 |
| 一定額以上の株式譲渡益・配当がある人 | 必須 |
| 給与所得のみの会社員(死亡年に転職あり等の例外除く) | 不要 |
| 年金受給者のみ | 原則不要 |
会社員でも、死亡年に退職して退職金を受け取った 旧制度の給与所得控除55万円を超える給与を複数箇所から受け取った といった場合は準確定申告が必要になることがあります。疑わしい場合は最寄りの税務署に相談しましょう。
重要な期限:死後4ヶ月以内
これが最も大事なポイントです。
準確定申告の期限は、被相続人が亡くなってから4ヶ月以内 です。
具体例で理解する
- 7月20日に亡くなった → 11月20日が期限
- 12月15日に亡くなった → 翌年4月15日が期限
- 1月5日に亡くなった → 5月5日が期限
この期限を過ぎると、延滞税が発生します。 納めるべき税金に対して、年14.6%(期限の翌日から2ヶ月以内は年2.8%)の延滞税がプラスされてしまいます。
葬儀・相続人の集まり・遺産分割協議など、やることが山ほどありますが、この4ヶ月はしっかり頭に入れておいてください。
準確定申告の手続きステップ
では実際に、どのような手順で申告を進めるのか? 段階的に説明します。
ステップ1:故人の書類を集める
まず、故人がどんな所得を持っていたかを整理する必要があります。探すべき書類:
-
事業所得がある場合
- 帳面、領収書、請求書
- 銀行口座の入出金記録
- 事業用資産の台帳
-
不動産所得がある場合
- 家賃の入金記録
- 固定資産税納税通知書
- 建物・土地の修繕費領収書
-
投資所得がある場合
- 証券会社からの年間取引報告書
- 配当金の通知書
- 売却の確認書
-
その他
- 前年度の確定申告書(様式・所得区分の参考に)
- 給与や年金の源泉徴収票
ステップ2:所得金額を計算する
故人が亡くなった日までの売上・収入から、経費を引いて所得を計算します。
ここが少し複雑なのは、1月1日から亡くなった日までの期間の所得を計算する という点です。例えば毎月の売上が一定でも、年の途中で亡くなった場合、その月までの売上だけをカウントします。
ステップ3:申告書を作成し、税務署に提出
準確定申告書は、通常の確定申告と同じ様式(第1表、第2表)を使います。相続人が複数いる場合、全員で連署することが原則ですが、詳細は税務署に相談を。
書類一式を揃えて、故人の住所地を管轄していた税務署に提出します。
ステップ4:納税
申告で税金が発生した場合、相続人が納めます。4ヶ月以内に納税することで、延滞税を避けられます。
納税方法は、銀行振込・現金払い・クレジットカード払い(e-Tax利用時)など複数あります。
準確定申告と相続税申告の関係
ここで一つ注意点があります。準確定申告と相続税申告は 別の手続き です。
| 申告の種類 | 内容 | 期限 |
|---|---|---|
| 準確定申告 | 被相続人の所得税(故人の稼ぎにかかる税) | 死後4ヶ月以内 |
| 相続税申告 | 遺産全体にかかる税(土地・建物・現金など) | 死後10ヶ月以内 |
相続財産が基礎控除額を超えない場合(2026年5月時点では、基本的に配偶者と子1人なら約9,200万円が目安)、相続税申告は不要ですが、準確定申告は別問題です。 故人が事業所得や不動産所得を持っていれば、相続税がなくても準確定申告は必要になります。
相続税の専門家(税理士)に相談する際も、「準確定申告も必要な場合があります」と伝えておくと、全体的な手続きが漏れなく進みます。
よくある質問と落とし穴
Q1:相続放棄した場合、準確定申告は不要?
いいえ。 相続放棄しても、死亡までの所得に対する準確定申告は必要です。ただし、放棄した人は申告に署名・押印せず、他の相続人が申告します。詳しくは税務署に相談してください。
Q2:故人の銀行口座が凍結しているのに、どうやって納税するのか?
銀行口座は確かに凍結されますが、相続人であることを証明できれば、納税目的で一部を引き出すことが認められる場合があります。税理士や銀行に相談してください。
Q3:4ヶ月以内に全て完了できないほど忙しい
延期を求めることはできませんが、暫定的に申告し、後で修正申告することは可能 です。大まかな数字で一度申告を済ませ、あとで追加書類を揃えて修正する、という方法もあります。
実務上のコツ
税理士の活用
自営業が複雑だったり、不動産が複数ある場合、税理士に依頼するのが現実的です。相続税申告とセットで依頼すれば、全体の税負担を最適化できる可能性もあります。
提出前に控えを取る
税務署に提出する前に、コピーを3部取っておくことをおすすめします。申告書の控え、納税証明書などが後々必要になる場合があります。
早めの相談
「もしかして必要?」と思ったら、迷わず最寄りの税務署に電話相談してください。準確定申告が不要と判断されれば、それで安心。必要と判断されても、早めなら焦らず手続きできます。
まとめ
家族を失った悲しみの中での手続きは、本当に大変です。しかし 準確定申告は法律で定められた義務 であり、期限を逃すと延滞税が発生します。
ポイントをもう一度:
- 準確定申告が必要か確認する — 自営業・不動産・投資所得のある人が対象
- 4ヶ月以内に申告・納税する — これが最重要期限
- 相続税申告(10ヶ月以内)とは別 — どちらも必要な場合も多い
- 複雑なら税理士に頼る — 遺産分割と税最適化の両立は専門家の出番
故人に代わって「最後の申告」を済ませることで、遺された家族の相続手続きもスッキリ進みます。この記事が、あなたの疑問解決の一助になれば幸いです。
不明な点は、遠慮なく国税庁ホームページか最寄りの税務署に問い合わせてくださいね。
freee会計
副業・フリーランスの確定申告はfreeeで自動化!
- ✓青色申告65万円控除に完全対応
- ✓銀行・クレカの明細を自動取込
- ✓初心者でもかんたんガイド機能
- ✓料金プランや無料で使える範囲を公式で確認できる
料金プラン・対応機能・控除条件は公式で確認できます。
楽天カード
年会費無料カードで固定費と日用品の支払いを整理
- ✓年会費永年無料
- ✓楽天市場や楽天グループ利用時のポイント条件を確認できる
- ✓楽天証券のクレカ積立条件も確認できる
- ✓ETCカード・家族カードも発行可
入会特典・ポイント条件・発行可否は公式で確認できます。
MANOMA
見守り・防犯住まいの安心は、家族構成に合わせて比較
高齢家族の見守り、防犯、スマートホーム化をまとめて考えたい家庭に向く確認導線です。
- ✓ スマホから家の状況を確認しやすい
- ✓ 防犯・見守りをまとめて検討できる
- ✓ 初期費用・月額料金は公式で確認
提供エリア、料金、機器条件は公式サイトで確認してください。
暮らしとお金のカフェ 編集部
副業・節税・フリーランス・資産形成の実践的な情報を発信。暮らしとお金をもっとよくするために、やさしい言葉で情報をお届けします。