初めて人を雇うときの手続きと注意点
初めて人を雇うときの手続きと注意点について、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。
✓この記事でわかること
初めて人を雇うときの手続きと注意点について、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。
この記事の目次
あわせて読みたい記事
2026年6月19日 制度改正確認済み
労働・雇用制度:育児・介護休業、雇用保険、最低賃金、残業・有給休暇の条件は施行日や地域、雇用形態で異なります。退職・副業・休業の判断前に、厚生労働省の最新制度と労働条件通知書を確認してください。 公式情報を確認
こんにちは。カフェでほっと一息つくように、ビジネスの悩みもじっくり相談できたら…そんな思いで「暮らしとお金のカフェ」を運営している編集チームです。
今回のテーマは、多くの事業主さんが迎える大きなターニングポイント「初めて人を雇う瞬間」について。個人事業主から従業員を持つ事業主へと進化するとき、何をどうすればいいのか…わからないことばかりですよね。この記事では、採用から雇用契約、各種手続きまで、実際に必要な流れを整理してお伝えします。
初めての採用で変わること|会社の責任はぐっと増えます
人を雇うということは、その人の人生に関わる重大な決断です。それと同時に、事業主としての責任もぐっと増えます。
具体的には、以下のような負担が増えることを理解しておきましょう:
- 給与計算・納税義務…毎月の給与計算、所得税や社会保険料の天引き、納付
- 労務管理…労働条件の提示、就業規則の整備、勤務時間管理
- 社会保険…健康保険、厚生年金、雇用保険の加入手続き
- 税務申告…給与支払報告書や源泉徴収票の作成・提出
個人事業主のときは「自分のペース」で仕事をしていたかもしれませんが、従業員がいると「その人の生活を支える責任」が生まれます。だからこそ、最初の一歩を正確に踏み出すことが大切なんです。
採用前に決めておくべき5つのポイント
人材募集を始める前に、事業主自身がしっかり整理しておくべきことがあります。これを曖昧なまま進めると、後々のトラブルの種になります。
ポイント1|雇用形態を明確にする
まず決めるべきは「その人をどんな立場で雇うのか」ということです。
| 雇用形態 | 特徴 | 保険加入義務 | 給与形態 |
|---|---|---|---|
| 正社員 | 無期限の雇用契約 | あり(厚生年金・健康保険) | 月給制が一般的 |
| 契約社員 | 期間を定めた契約 | あり(1年以上の見込みなら) | 月給または時給 |
| パートタイマー | 短時間労働 | あり(週20時間以上なら) | 時給制 |
| 業務委託 | 請負契約(雇用ではない) | なし(自分で加入) | 報酬制 |
ブログ・サイト収益化は、まずWordPressの置き場所から
ブログやポートフォリオを作るなら、WordPress対応・表示速度・料金プランを先に確認しておきましょう。
サーバーを公式で確認多くの小さなビジネスでは「最初の1名目は正社員で」と考える傾向がありますが、事業の成長段階によっては契約社員やパートタイマーから始める選択肢もあります。
ポイント2|給与と待遇の決定
「月額いくら」「交通費は?」「ボーナスは?」といった条件を決めます。
最低限以下を決めておきましょう:
- 基本給 …職種・経験年数から相場を調べて決定
- 交通費 …支給するか、上限はいくらか
- その他手当 …扶養手当、資格手当など必要に応じて
- 休日・休暇 …週休何日、有給休暇の日数
- 勤務時間 …1日何時間、始業・終業時刻
給与の相場は、ハローワークの求人情報や民間の給与相場調査サイトで確認できます。相場より著しく低い給与は求人が集まらず、高すぎると事業の採算が合いません。バランスを取ることが重要です。
ポイント3|職務内容と期待値を文字化する
「営業担当」「経理事務」など、曖昧な表現ではなく、具体的な業務内容を書き出しておきます。
例えば「営業担当」なら:
- 既存顧客への訪問営業(月20社以上)
- 提案資料の作成
- 売上記録の入力
- 月1回の営業会議での報告
このように細かく書くことで、採用面接でのすり合わせもスムーズになり、入社後のトラブルも減ります。
ポイント4|必要な資格・スキルの確認
誰でもいいわけではなく、最低限必要な資格やスキルを明確にしておくと、募集や選考がぐっと楽になります。
例:
- 普通自動車免許(必須)
- 日商簿記3級以上(歓迎)
- 英語でのメール対応可能(なると有利)
ポイル5|採用予算と採用方法の決定
採用にはコストがかかります。費用と効果のバランスを考えましょう。
| 採用方法 | 費用 | 特徴 |
|---|---|---|
| ハローワーク | 無料 | 地域の求職者が集まる。企業側の負担少ない |
| 求人サイト | 5万~50万円 | 広範囲から応募が集まる。自社で選考負担が増える |
| 人材紹介 | 採用時に年収の20~30% | 紹介者が厳選。費用高いが手間少ない |
| 知人紹介 | 原則無料 | 信頼できる人を採用しやすい。限定的 |
採用決定後|最初の手続きリスト
「この人と働きたい!」という人が決まったら、雇用契約書の作成と各種手続きが始まります。
雇用契約書の作成
これが最も大切です。口頭での約束は後でトラブルの元。必ず書面を作成し、双方が署名・押印しておきましょう。
雇用契約書に記載すべき項目:
- 雇用期間(いつからいつまで、または無期限)
- 業務内容
- 勤務時間・休日
- 給与(基本給、手当、支払い方法、支払日)
- 退職条件・解雇条件
- 社会保険加入の有無
- 損害賠償や守秘義務などの特約
雇用契約書の書式は、各都道府県の労働局ホームページからダウンロードできるテンプレートを参考にしてOK。弁護士に相談する必要はなく、テンプレートを自社の条件に合わせてカスタマイズするだけで大丈夫です。
入社前にやること(2週間前までに)
-
就業規則の準備
- 従業員が10人以上の場合は、労働基準監督署への届け出が法律で義務
- 10人未満なら努力義務だが、トラブル防止のため作成推奨
-
給与口座の確認
- 給与をいつから支払うのか、銀行口座を確認
-
社会保険の事前準備
- 健康保険・厚生年金の加入書類を準備(入社時に記入してもらう)
入社当日と初月|社会保険・税務手続きの進め方
入社が決まったら、以下の手続きを進めます。これは法律で定められた義務なので、必ず期限内に完了させてください。
社会保険の加入手続き
従業員が1人でも増えると、以下の保険加入義務が生じます:
健康保険と厚生年金保険
- 対象:正社員、および週30時間以上の労働者
- 手続き先:年金事務所
- 提出書類:「被保険者資格取得届」
- 期限:入社日から5日以内
雇用保険
- 対象:正社員、パートタイマー(1週間20時間以上なら加入)
- 手続き先:ハローワーク
- 提出書類:「雇用保険被保険者資格取得届」
- 期限:翌月10日まで
税務署への届け出
従業員に給与を支払う場合、税務署に「給与支払事業者」として届け出が必要です。
提出書類:「給与支払事務所等の開設届出書」 提出先:住所地の税務署 期限:開設から1ヶ月以内
この届け出をしないと、給与支払い時に天引きできる源泉所得税の額が変わり、後年の税務調査でトラブルになることもあります。
初月の給与計算
初めての給与計算は、計算間違いがないよう細心の注意を。
基本的な流れ:
- 勤務日数・時間の確認 …初月は日割りになることがほとんど
- 税額の計算 …所得税と住民税を計算
- 社会保険料の控除 …健康保険・厚生年金・雇用保険を天引き
- 給与振込 …指定の銀行口座に振込
給与計算の例(月給20万円の正社員が15日入社の場合)
- 基本給:20万円 × 15日÷30日 = 10万円
- 所得税:約5,000円(初回は多めに)
- 健康保険料:約5,000円
- 厚生年金保険料:約8,000円
- 雇用保険料:約500円
- 実際の振込額:約81,500円
給与計算が複雑に感じる場合は、クラウド給与計算ソフト(月額1,000~3,000円程度)の利用もおすすめです。
よくある失敗と対策|経験者が犯す罪
多くの事業主が、初めての採用で同じミスを繰り返します。あらかじめ知っておくだけで、トラブルを防げます。
失敗1|雇用契約書を作らなかった
「口頭で約束したから大丈夫」は大間違い。後で「給与の額が違う」「休日の約束が違う」というトラブルになると、書面がないと対応が難しくなります。
対策:入社初日に雇用契約書を交わす。双方に1部ずつ保管する。
失敗2|社会保険の手続きを忘れた
「大した事業じゃないから」と手続きをサボると、数年後に労働基準監督署から是正勧告を受け、過去分の保険料を一括請求される可能性があります。その金額は数十万円~数百万円に及ぶことも。
対策:入社日から5日以内に年金事務所に届け出。チェックリストを作って管理する。
失敗3|給与計算を正確にしなかった
税金や保険料の計算を間違えると、従業員が損をします。信頼関係が一気に崩れます。
対策:給与計算ソフトを使う。初回は社会保険労務士に相談する。
失敗4|就業規則を作らず、ルールが曖昧
「残業代は?」「休みの日は?」といったルールが曖昧だと、従業員との間にもめ事が生じます。特に事業が成長してきたとき、複数の従業員がいると「Aさんにはこう言った、Bさんには違う条件」という状況が生まれやすくなります。
対策:最初から就業規則を作成し、従業員に配布。
人を雇うコストを正確に理解する
給与が月20万円だからといって、事業主の負担は月20万円ではありません。以下の費用がすべて上乗せされます。
| 費目 | 負担額(月給20万円の場合) | 備考 |
|---|---|---|
| 基本給 | 200,000円 | 従業員への支払い |
| 健康保険料(事業主負担) | 約10,000円 | 従業員の約2倍 |
| 厚生年金保険料(事業主負担) | 約18,000円 | 従業員の約2倍 |
| 雇用保険料(事業主負担) | 約1,000円 | 従業員より安い |
| 労災保険料 | 約2,000円 | 事業主負担(業種による) |
| 合計 | 約231,000円 | 給与の約15.5%上乗せ |
つまり、月給20万円の従業員1人を雇うには、月額約23万円の経営負担が必要ということです。この費用を見込んだ上で、採用を決断する必要があります。
まとめ
初めて人を雇うのは、事業主として大きな決断です。責任も増えますが、同時に事業の幅も広がります。
重要なポイントをもう一度整理すると:
- 採用前:雇用形態、給与、職務内容、必要スキルを明確にする
- 採用決定後:雇用契約書を作成し、社会保険・税務手続きを期限内に完了させる
- 初月:給与計算を正確に行い、従業員の信頼を勝ち取る
- 継続:就業規則や給与計算ルールを整備し、透明性を保つ
「なんだか大変そう…」と感じるかもしれませんが、これらはすべて「従業員を守るため」「自分の事業を守るため」のプロセスです。最初の一歩を正確に踏み出すことで、長く一緒に働ける信頼関係が築けます。
わからないことがあれば、年金事務所やハローワーク、社会保険労務士に相談するのも手です。1時間の無料相談で、その後の手続きがぐっと楽になることもありますよ。
あなたの事業が次のステップへ進むこと、心から応援しています。
シンレンタルサーバー
ブログ収益化ブログ・サイト収益化は、WordPressを置けるサーバーから
副業ブログ、ポートフォリオ、事業サイトの記事では、読者の次の行動に近い高意図の導線です。
- ✓ WordPressサイトの開設導線と相性がよい
- ✓ ブログ・LP・ポートフォリオ記事で自然に案内できる
- ✓ 料金・キャンペーン・仕様は公式で確認
料金、キャンペーン、WordPress機能、契約条件は公式サイトで確認してください。
暮らしとお金のカフェ 編集部
副業・節税・フリーランス・資産形成の実践的な情報を発信。暮らしとお金をもっとよくするために、やさしい言葉で情報をお届けします。
