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起業・副業法人化のコスト:個人vs法人の損益分岐点

暮らしとお金のカフェ 編集部

起業・副業法人化のコスト:個人vs法人の損益分岐点について、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。

この記事でわかること

起業・副業法人化のコスト:個人vs法人の損益分岐点について、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。

税制・社会保険・金融制度・サービス料金・キャンペーン内容は変更されることがあります。 記事の内容は一般的な情報として確認し、申し込みや申告の前には公式サイト・税務署・年金事務所・専門家の最新情報もあわせて確認してください。
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この記事の目次

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記事本文を精査した結果、所得税率表の「1,800万円〜」の行の記載に問題があります。

誤り箇所: 記事内の所得税率表で「1,800万円〜」をまとめて「40〜45%」と表記していますが、ファクトシートに示された通り、1,800万円超〜4,000万円以下は40%、4,000万円超は45%と、4,000万円が境目になっています。「1,800万円超は一律40〜45%」のようにまとめる書き方は不正確です。境界を明示した表記に修正します。

その他の数値(所得税率5〜33%、住民税10%、均等割7万円前後、赤字繰越10年など)はファクトシートと整合しています(赤字繰越10年は法人税法上の規定であり参照データ外ですが事実です)。


起業・副業法人化のコスト:個人vs法人の損益分岐点を徹底解説

「売上が増えてきたし、そろそろ法人化すべき?」

副業や個人事業でコツコツ実績を積み上げてきた方なら、一度は頭をよぎる疑問ですよね。でも実際のところ、法人化って**本当にお得なの?**それとも手間とコストばかりかかるの?

今日はカフェのテーブルを挟んでお話するように、個人事業主と法人の違いを数字でしっかり比較しながら、「あなたにとっての損益分岐点」を一緒に探っていきましょう。


そもそも法人化とは?個人事業との根本的な違い

まず基本的なところから整理しましょう。

個人事業主は、あなた個人が事業の主体です。開業届を税務署に出すだけでスタートでき、事業の利益はそのまま「あなたの所得」として課税されます。

一方、**法人(株式会社・合同会社など)**は、あなたとは別の法的人格を持つ「組織」を作ることです。あなたは法人の代表者として給料(役員報酬)を受け取り、法人と個人の財布を切り離して管理できます。

この「財布の分離」こそが、節税の鍵になってくるんです。

代表的な法人の種類

種類 設立費用 特徴
株式会社 約25万円前後 信頼性が高い・資金調達に有利
合同会社(LLC) 約10万円前後 設立費用が安い・小規模に向く
一般社団法人 約11万円前後 公益性のある事業に向く
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法人化にかかる「リアルなコスト」を洗い出す

法人化を検討するとき、節税メリットばかりに目が行きがちですが、まずはコスト面をしっかり見ておきましょう。ここをスルーすると「思ったより手元に残らない……」という落とし穴にはまります。

設立時にかかる初期費用

株式会社の場合(概算)

  • 定款認証手数料:約3〜5万円
  • 定款の収入印紙(電子定款なら不要):4万円
  • 登録免許税:15万円
  • 司法書士報酬(依頼する場合):5〜10万円
  • 合計:約25〜35万円

合同会社の場合(概算)

  • 定款の収入印紙(電子定款なら不要):4万円
  • 登録免許税:6万円
  • 司法書士報酬(依頼する場合):3〜5万円
  • 合計:約10〜15万円

毎年かかるランニングコスト

設立後も、法人には個人事業主にはない固定費用がかかります。

コスト項目 年間の目安
法人住民税の均等割(赤字でも課税) 約7万円〜
税理士顧問料 24〜60万円
社会保険料(法人負担分) 売上・報酬による
決算申告費用 税理士報酬に含む場合も
登記関連費用(役員変更など) 都度1〜3万円

特に見落とされがちなのが**「均等割」**。法人は赤字でも最低7万円前後(東京都の場合)の法人住民税がかかります。個人事業主なら赤字なら所得税ゼロなのに比べると、大きな違いですよね。


税負担の比較:所得税と法人税のしくみ

ここが本題です。法人化の最大のメリットは「税率の差」を活かせること。でも単純に「法人税のほうが安い」とは言い切れない部分もあります。

個人事業主の税負担

個人事業主の場合、事業所得所得税+住民税+個人事業税が合算されます。

所得税は超過累進税率なので、所得が上がるほど税率がグッと高くなります。

課税所得 所得税率 実質的な負担感
〜195万円 5% 低い
195〜330万円 10% まだ穏やか
330〜695万円 20% じわじわ重い
695〜900万円 23% 重くなってくる
900〜1,800万円 33% かなり重い
1,800万円超〜4,000万円以下 40% 稼ぐほど持っていかれる感覚
4,000万円超 45% 最高税率

住民税10%も加えると、課税所得900万円超では実質40%超の税負担になります。

法人の税負担

法人税の実効税率(法人税+法人住民税+法人事業税の合計)は、中小企業の場合おおよそ20〜25%前後です。

さらに法人では、代表者への役員報酬を「経費」として計上できます。役員報酬を受け取った代表者側では給与所得控除が使えるため、二重に節税効果が働く構造になっています。


損益分岐点はどこ?ケース別シミュレーション

「じゃあ、結局いくら稼いだら法人化すべきなの?」

よく言われるのが**「年間利益(所得)が500〜700万円を超えたあたり」**が目安という話。でも実際はもう少し細かく考える必要があります。

ケース①:年間売上600万円・利益400万円の場合

個人事業主の税負担(概算)

  • 所得税:約42万円
  • 住民税:約33万円
  • 個人事業税:約18万円
  • 合計:約93万円(手残り約307万円)

法人化した場合(概算)

  • 役員報酬を300万円に設定
  • 法人の利益:100万円 → 法人税等 約25万円
  • 役員報酬の所得税・住民税:約20万円
  • 均等割・税理士費用など:約40万円
  • 合計:約85万円(手残り約315万円)

この段階では差はわずか。法人化のメリットはあまり大きくありません。

ケース②:年間売上1,200万円・利益800万円の場合

個人事業主の税負担(概算)

  • 所得税:約170万円
  • 住民税:約72万円
  • 個人事業税:約39万円
  • 合計:約281万円(手残り約519万円)

法人化した場合(概算)

  • 役員報酬を600万円に設定
  • 法人の利益:200万円 → 法人税等 約50万円
  • 役員報酬の所得税・住民税・社会保険込み:約100万円
  • 均等割・税理士費用など:約40万円
  • 合計:約190万円(手残り約610万円)

差額:約91万円の節税効果。このくらいになると法人化の旨みが出てきます。

損益分岐点のざっくりまとめ

年間利益の目安 法人化の判断
〜400万円 個人事業主のままが多くの場合有利
400〜600万円 グレーゾーン。ライフプランで判断
600万円超 法人化を真剣に検討するタイミング
1,000万円超 法人化の節税メリットが明確に出やすい

※数字はあくまで目安です。家族構成・社会保険の状況・事業の種類によって大きく変わります。


法人化のメリットは節税だけじゃない

実は節税以外にも、法人化には見逃せないメリットがあります。

① 社会的信用が上がる

「合同会社〇〇」という法人格があるだけで、取引先からの信頼度が変わることがあります。特にBtoB(企業間取引)では、個人事業主お断りのケースもゼロではありません。

② 経費の幅が広がる

法人では、個人事業主より経費として認められやすい項目が増えます。

  • 役員の生命保険料の一部を経費計上できるケースがある
  • 出張日当を非課税で支給できる
  • 社宅制度を使って家賃の一部を法人経費にできる
  • 家族を役員にして所得の分散ができる

③ 赤字の繰越期間が長い

個人事業主の青色申告では赤字を3年繰り越せますが、法人では10年間繰り越せます。先行投資が多い事業では大きなアドバンテージです。

④ 事業承継・売却がしやすくなる

将来的に事業をM&Aで売却したり、後継者に引き継いだりするとき、法人格があると手続きが格段にスムーズになります。


法人化のデメリットと注意点

もちろん、法人化には手間とコストが伴います。「節税になるよ」という話だけ聞いて飛びつくと後悔することも。

主なデメリット

  1. 設立・解散に手間とお金がかかる 開業届1枚の個人事業主とは訳が違います
  2. 会計が複雑になる 複式簿記はもちろん、決算書類の種類も増えます
  3. 税理士費用が実質必須 個人事業主でも税理士なしでやっている方は多いですが、法人になると依頼しないとまず回りません
  4. 社会保険の強制加入 法人は社会保険加入が義務。会社負担分がかかります
  5. 赤字でも均等割がかかる 先述の通り、赤字でも最低限の税金が発生します

まとめ

今日のポイントを整理しましょう。

法人化を検討すべき目安

  • 年間の事業所得が600万円を超えてきたあたり
  • 取引先にBtoBが増えてきた
  • 将来的に規模を拡大したい・売却を視野に入れている

まだ個人事業主のままでいいケース

  • 年間所得が400万円以下
  • 副業として細々と続けている段階
  • 法人維持コスト(税理士費用・均等割)を払う余裕が現時点でない

法人化は「節税の魔法」ではなく、コストと手間に見合ったメリットが出るタイミングを見極めることが大切です。

とはいえ、最適な判断は個人の状況によって大きく違います。「そろそろかな?」と感じ始めたら、まずは税理士に相談してみることを強くおすすめします。初回相談を無料で受け付けている事務所も多いので、気軽に話を聞いてみてください。

一杯のコーヒーを飲む間に「自分の場合どうなのか」を試算してもらえるかもしれませんよ。ぜひ行動してみてくださいね。

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