生前贈与——暦年贈与と相続時精算課税の使い分け
生前贈与には「暦年贈与」と「相続時精算課税」の2つの制度があります。それぞれの控除額・課税の仕組み・新制度の改正点を整理し、家庭の状況別に使い分けの考え方を解説します。
✓この記事でわかること
生前贈与には「暦年贈与」と「相続時精算課税」の2つの制度があります。それぞれの控除額・課税の仕組み・新制度の改正点を整理し、家庭の状況別に使い分けの考え方を解説します。
この記事の目次
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2026年6月19日 制度改正確認済み
所得税・年収の壁:2026年分は基礎控除と給与所得控除が再改正されています。本文中の「基礎控除48万円」「給与収入103万円」は旧制度の計算例です。給与収入のみで一定の低所得区分に該当する場合、本人の所得税がかかり始める目安は最大178万円まで引き上げられますが、配偶者控除・扶養控除・社会保険の判定は別基準です。 公式情報を確認
年金・医療・介護制度:年金額、在職老齢年金の基準額、高額療養費、介護保険料・自己負担は年度や所得区分で変わります。本文の金額は記載年の目安として読み、実際の受給・負担額は日本年金機構、厚生労働省、加入先へ確認してください。 公式情報を確認
生前贈与にはルールの異なる2つの制度があります。改正で運用が変わったため、最新の仕組みを押さえて選びましょう。
暦年贈与と相続時精算課税の比較
| 項目 | 暦年贈与 | 相続時精算課税 |
|---|---|---|
| 非課税枠 | 年110万円(基礎控除) | 累計2,500万円+年110万円 |
| 税率 | 110万円超に10〜55% | 2,500万円超に一律20% |
| 相続時 | 直近7年分は相続財産に加算 | 全額が相続財産に加算 |
| 切替 | 何度でも | 一度選ぶと暦年贈与に戻れない |
| 対象 | 誰でも | 60歳以上の親→18歳以上の子等 |
改正のポイント
- 暦年贈与の相続加算期間:3年→7年(段階的に拡大)
- 相続時精算課税:年110万円の基礎控除が新設(小口贈与でも申告負担軽減)
これにより、相続時精算課税の使い勝手が向上し、長期的に小口贈与を続ける家庭には有利になっています。
暦年贈与の活用例
孫4人に毎年100万円ずつ贈与(基礎控除110万円以下で非課税)。
| 年 | 贈与額 | 累計 |
|---|---|---|
| 1年目 | 400万円 | 400万円 |
| 5年目 | 400万円 | 2,000万円 |
| 10年目 | 400万円 | 4,000万円 |
10年で4,000万円を非課税で移転できる可能性があります。ただし「定期贈与」と認定されないよう、毎年金額を変える・贈与契約書を作成するなどの工夫が必要です。
相続時精算課税の活用例
- 値上がりが見込まれる不動産・株式の贈与(評価額固定)
- 賃貸物件を子に贈与(賃料は子の所得に)
- 教育資金・住宅資金の支援
将来値上がりする資産を「今のうちに」移すことで、相続時に評価額を抑えられます。
注意点
- 相続時精算課税はいったん選ぶと暦年贈与に戻れない
- 相続税の節税効果はケースバイケース(精算課税で得とは限らない)
- 名義預金(実態が親のお金)と認定されないよう、贈与の証拠を残す
- 贈与契約書・通帳・印鑑の管理を分ける
選び方の目安
| 家庭の状況 | おすすめ |
|---|---|
| 相続税のかからない家庭 | 110万円以下の暦年贈与で十分 |
| 数千万〜数億円規模の資産 | 暦年贈与+他の対策併用 |
| 値上がり期待資産がある | 相続時精算課税 |
| 賃貸物件のオーナー | 相続時精算課税で賃料の所得分散 |
まとめ
- 暦年贈与は年110万円、相続加算期間が7年に拡大
- 相続時精算課税は年110万円の基礎控除新設で使いやすくなった
- 値上がり資産は精算課税で評価固定が有利
- 一度精算課税を選ぶと戻れないので慎重に
- 名義預金とされない贈与の証拠作りが大切
※税制は改正されることがあります。最新情報は国税庁の公式サイトでご確認ください。
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