2026年版:家を買うvs賃貸の損益分岐点を計算する
「家は買うべきか、賃貸がいいか」という永遠の議論に終止符を。2026年の金利・物価環境を踏まえ、購入と賃貸の損益分岐点を計算する方法と、それぞれのメリット・デメリットを整理します。
✓この記事でわかること
「家は買うべきか、賃貸がいいか」という永遠の議論に終止符を。2026年の金利・物価環境を踏まえ、購入と賃貸の損益分岐点を計算する方法と、それぞれのメリット・デメリットを整理します。
この記事の目次
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2026年6月19日 制度改正確認済み
住宅ローン控除:2026年入居分から住宅区分・省エネ性能・借入限度額・控除期間などが見直されています。本文中の一律0.7%や過去年の限度額は、記載された入居年の旧制度例として確認してください。新規購入では入居年と住宅性能証明を基に最新表を確認します。 公式情報を確認
「家は買った方がいいのか、ずっと賃貸の方がいいのか」
この問いに「どちらが絶対正解」という答えはありません。しかし、数字で比較すれば判断の根拠が見えてきます。
この記事では、2026年の住宅ローン金利や物価環境を踏まえながら、購入と賃貸の損益分岐点の計算方法と判断のポイントを解説します。
2026年の住宅市場環境
住宅ローン金利の動向
2024年後半から日銀が政策金利を引き上げたことで、住宅ローン金利(特に変動金利)が上昇傾向にあります。
| ローン種類 | 2023年頃 | 2026年現在(目安) |
|---|---|---|
| 変動金利 | 0.3〜0.5% | 0.5〜1.0% |
| 固定10年 | 1.5〜2.0% | 2.0〜2.5% |
| 全期間固定(フラット35) | 1.8〜2.2% | 2.2〜2.8% |
重要: 変動金利はこれからも上がる可能性があります。35年ローンを変動で組む場合は「金利が上がった場合のシミュレーション」が必須です。
住宅価格の動向
首都圏・大阪圏を中心に、新築マンション価格は2020年代を通じて上昇傾向が続いています。2026年現在、首都圏の新築マンション平均価格は8,000〜9,000万円台という報告もあり、一般的な収入では手が届きにくい水準になっています。
一方、郊外・地方では物件価格の上昇が緩やかで、3,000〜5,000万円台で購入できる物件も多くあります。
購入と賃貸のコスト比較の考え方
購入の場合のトータルコスト
購入コスト = 物件価格 + 諸費用 + ローン利息 + 維持費 - 売却時の売却価格
内訳の例(4,000万円の物件・35年ローン・金利1.5%):
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 物件価格 | 4,000万円 |
| 頭金(20%) | 800万円 |
| 購入時諸費用(仲介・登記等) | 約160万円(4%) |
| ローン元本(3,200万円を35年) | 3,200万円 |
| ローン総利息(年1.5%) | 約896万円 |
| 固定資産税(35年間) | 約315万円(年9万円×35年) |
| 修繕費・管理費(35年間) | 約700万円(月約1.7万円) |
| 総支払額 | 約6,071万円 |
| 売却価格(35年後・3割下落想定) | -2,800万円 |
| 実質コスト | 約3,271万円 |
月換算:約7.8万円/月(35年間)
賃貸の場合のトータルコスト
賃貸コスト = 月額家賃 × 期間 + 更新料 + 引越し費用
内訳の例(月12万円の家賃・35年間):
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月額家賃 | 12万円 |
| 35年間の家賃総額 | 5,040万円 |
| 更新料(2年ごと・1ヶ月分) | 210万円 |
| 引越し費用(10年ごとに発生) | 90万円 |
| 総支払額 | 約5,340万円 |
月換算:約12.7万円/月(同等の物件を借り続けた場合)
損益分岐点の計算:何年住めば購入がお得になるか
上記の例で比較すると:
- 購入:実質コスト3,271万円(35年)
- 賃貸:35年間で5,340万円
この場合、長期的には購入の方が約2,069万円安い計算になります。
損益分岐点の考え方
しかし、これは「35年後も同じ物件に住む」という前提です。実際には:
- 15〜20年以上同じ場所に住む見込みがある → 購入が有利になりやすい
- 10年以内に引っ越す可能性がある → 賃貸の方が柔軟性がある
売却時の損失(仲介手数料3%、物件価値の下落)を考えると、短期で売却すると損になるケースが多いです。
購入のメリット・デメリット
購入のメリット
-
住宅ローン控除(年最大21万円) ローン残高の0.7%が所得税から控除される
-
家賃を「資産」に変えられる ローンを払うことで自分の資産になる
-
老後の家賃がなくなる ローン完済後は住居費が激減(固定資産税のみ)
-
リフォームが自由 壁を塗り替える、間取りを変えるなど自由度が高い
購入のデメリット
-
場所の柔軟性がなくなる 転勤・転職・生活環境の変化に対応しにくい
-
売却に時間・費用がかかる 急に現金が必要になっても即座に換金できない
-
維持費がかかり続ける 修繕費・管理費・固定資産税は永続的に発生
-
金利上昇リスク 変動金利の場合、将来の返済額が増える可能性
賃貸のメリット・デメリット
賃貸のメリット
-
ライフスタイルの変化に柔軟に対応できる 転職・転勤・家族構成の変化に合わせて引っ越せる
-
大きな修繕費が不要 設備の故障は原則オーナー負担
-
資金を投資に回せる 頭金800万円を投資(年利5%・35年)に回すと約4,400万円になる可能性
-
緊急時の流動性 現金資産を手元に持ち続けられる
賃貸のデメリット
-
家賃は永続的に発生する 老後も家賃を払い続ける必要がある
-
資産が残らない 月12万円×35年=5,040万円払っても手元には何も残らない
-
高齢になると審査が通りにくくなる可能性 収入減少・保証人不足で希望の物件を借りにくくなるリスク
-
リフォームの自由度が低い
2026年の環境で判断する際のポイント
購入を前向きに検討できる条件
- 同じエリアに15年以上住む見込みがある
- 世帯年収の5〜6倍以内の物件価格(例:世帯年収700万円なら3,500〜4,200万円以内)
- 頭金として物件価格の20%以上の貯蓄がある
- 金利が上がっても返済できる余裕がある
賃貸を選択すべき状況
- 転勤の可能性がある
- 家族構成が今後大きく変わる見込みがある(子どもが増える・独立する)
- 頭金が不十分(諸費用込みで20%以上ないと無理なローンになりやすい)
- 自己資金を投資で運用する方が有利だと判断している
住宅ローンを組む前に確認すること
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住宅を購入する場合、火災保険・地震保険の加入も必須です。複数社を比較して保険料を最適化しましょう。
ローン審査前のチェックリスト
- □ 世帯収入(手取り)の25〜30%以下の月返済額になっているか確認
- □ 変動金利の場合、金利2〜3%になった場合のシミュレーションを行う
- □ 頭金(最低10〜20%)と諸費用(3〜5%)が準備できているか
- □ 購入後も緊急予備資金(生活費6ヶ月分)が維持できるか
- □ 住宅ローン控除(0.7%控除)の計算を行う
「家を買う」か「賃貸を続ける」かは、家族の状況・将来のライフプラン・資金状況によって変わります。
大切なのは「なんとなく買う」「みんな買っているから」ではなく、数字で比較した上で納得して選択することです。今の生活と将来の見通しを整理して、自分たちに合った選択をしましょう。
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