親の老後資金:介護費用と相続を今から考える準備
親の老後資金:介護費用と相続を今から考える準備について、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。
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親の老後資金:介護費用と相続を今から考える準備について、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。
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2026年6月19日 制度改正確認済み
所得税・年収の壁:2026年分は基礎控除と給与所得控除が再改正されています。本文中の「基礎控除48万円」「給与収入103万円」は旧制度の計算例です。給与収入のみで一定の低所得区分に該当する場合、本人の所得税がかかり始める目安は最大178万円まで引き上げられますが、配偶者控除・扶養控除・社会保険の判定は別基準です。 公式情報を確認
年金・医療・介護制度:年金額、在職老齢年金の基準額、高額療養費、介護保険料・自己負担は年度や所得区分で変わります。本文の金額は記載年の目安として読み、実際の受給・負担額は日本年金機構、厚生労働省、加入先へ確認してください。 公式情報を確認
「親の老後資金って、どのくらい必要なんだろう…」
最近、こんな悩みを聞くことが増えました。親が元気なうちは目を向けにくいテーマですが、介護費用と相続は早めの準備が本当に大切です。このカフェでは、具体的な数字と実践的な準備方法をお話しします。
介護費用の現実:いくら必要?
親の介護がいつ必要になるか、どのくらい費用がかかるか—これは誰もが不安に感じるポイントです。実際のところを見ていきましょう。
介護費用の相場
介護が必要な期間は個人差が大きいですが、生命保険文化センターの調査データから見ると:
- 介護に要した費用(一時的な費用) :平均74万円(住宅改修、福祉用具購入など)
- 介護に要した月額費用 :平均8.3万円(施設利用者の場合、施設利用料+食費+その他)
- 介護期間 :平均4~5年(ただし10年以上のケースも多くある)
つまり、月8.3万円の費用が5年続いた場合、年100万円弱、5年で500万円程度が目安になります。ただし、介護老人福祉施設(特養)か、有料老健施設か、在宅介護かで大きく変わります。
| 介護形態 | 月額費用の目安 | 内訳の特徴 |
|---|---|---|
| 介護老人福祉施設(特養) | 7~12万円 | 施設利用料+食費。公的施設で比較的安い |
| 介護老人保健施設(老健) | 8~15万円 | リハビリ中心。短期入所向け |
| 有料老健施設 | 15~25万円 | 民間運営。サービス充実だが高額 |
| 在宅介護(訪問介護利用) | 5~10万円 | 親族の時間・労力が必要 |
| グループホーム | 12~20万円 | 認知症向け。小規模で個別対応 |
親の経済状況や希望する介護スタイル、親兄弟の協力体制で、必要額は大きく変わります。
親の資産と収入を把握する
「親がいくら貯金しているのか」「年金はいくらもらっているのか」—これを知らない方が案外多いです。でも、介護資金計画には必須情報です。
親と話し合うべき項目
次の項目を親とじっくり話し合いましょう。急かさず、親が心構えできたときが良いタイミングです:
- 年金の種類と月額 :厚生年金か国民年金か、いくらもらっているか
- 預貯金・金融資産の総額 :銀行口座、郵便貯金、投資信託など
- 不動産所有状況 :実家以外に持ち物件があるか
- 有債務 :住宅ローン完済か、その他のローンがあるか
- 加入保険 :医療保険、介護保険(民間)、生命保険の内容と支払額
- 現在の健康状態 :既往症、通院中の病気、服用中の薬など
この情報から「親の介護費用は親の年金と貯金で賄えるのか」「子どもがどのくらい支援すべきか」が見えてきます。
親の年金だけで足りるか計算する
年金月額が18万円で、施設費用が月12万円かかる場合、差額は月6万円。これを5年間賄うには、6万円 × 12ヶ月 × 5年 = 360万円の貯金が親に必要です。
親の貯金がこれより少なければ、早めに対策を考える必要があります。
相続税が発生するケースを事前に知る
介護資金の次に重要なのが、相続です。親が亡くなったとき、税金がかかるのかどうか—これも早めの確認が大切です。
相続税の基礎控除(2026年5月時点)
相続税は、すべての相続で発生するわけありません。遺産の総額が「基礎控除」以下なら相続税は0円です。
相続税の基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
| 相続人の数 | 基礎控除額 |
|---|---|
| 配偶者と子1人(計2人) | 3,000万 + 600万 × 2 = 4,200万円 |
| 配偶者と子2人(計3人) | 3,000万 + 600万 × 3 = 4,800万円 |
| 配偶者と子3人(計4人) | 3,000万 + 600万 × 4 = 5,400万円 |
| 子だけ2人(親が1人) | 3,000万 + 600万 × 2 = 4,200万円 |
例:親の総資産が4,500万円、相続人が妻と子2人なら、基礎控除は4,800万円。相続税は発生しません。
ただし、実家の価値、親が亡くなる前に親が生活費として使った分、生命保険の死亡保険金なども含まれるので、正確な計算には税理士の相談がおすすめです。
親の介護と自分たちの老後資金のバランス
ここで悩ましい現実に直面します:親の介護資金を支援しながら、自分たちの老後資金も貯めなければならないということです。
子世代が親支援にいくら使えるか
多くの家庭では、月1~5万円程度を親の介護や生活支援に充てています。ただし、これは家計に大きな影響を与えます。
親支援を考える際の心得:
- 自分たちの老後資金が最優先 :親のためにすべてを使ってしまうと、自分たちが老後に困ります
- 親の資産活用を検討する :親が持ち家ならリバースモーゲージ、不動産売却なども選択肢
- 兄弟姉妹で役割分担 :金銭支援、時間(付き添い)、物理的サポート(引越し手配など)に分ける
- 親の生命保険を活用 :民間の介護保険に加入していれば、介護給付金が受け取れる場合も
今からできる3つの準備ステップ
準備は「親のため」だけでなく、「自分たちのため」でもあります。以下の3ステップを実践しましょう。
ステップ1:親の経済状況を把握する(今月中)
親との家族会議を開きましょう。話題を出しにくければ:
- 「親が元気なうちに、大事な書類の保管場所を教えてほしい」
- 「もし病気になったときのために、保険や資産を整理したい」
という切り口から始めるのがおすすめです。
親が抵抗感を持つなら、税理士や行政書士の無料相談を利用し、「専門家に確認するために」というかたちで情報を集めるのも手です。
ステップ2:介護資金の試算をする(3ヶ月以内)
親の年金額、親の貯金、自分たちの家計から「月いくら支援できるのか」を計算します。
計算式:
- 親の毎月の赤字 = 親の支出(介護費+生活費) − 親の収入(年金)
- 親の貯金で何年賄えるか = 親の貯金額 ÷ 月赤字 × 12
この期間を超えて親が生きた場合、子どもの支援が必要になることが見えます。
ステップ3:親名義の重要書類を整理する(半年以内)
親のエンディングノートや、以下の書類の保管場所を確認・共有しましょう:
- 預金通帳・キャッシュカード(銀行、郵便貯金など複数行)
- 不動産の権利書・固定資産税通知書
- 保険証券(生命保険、医療保険、個人年金)
- 医療・介護の希望(延命治療の希望、臓器提供の意思など)
- クレジットカード、ポイントカードの一覧
- オンラインバンキングのID・パスワード情報
親が亡くなったあと、銀行口座が凍結されると、遺産分割が決まるまで出金できなくなります。事前に「どの銀行にいくら預けているか」を知っておくことは、相続手続きを大幅に簡単にします。
親の介護費用を補うための制度を活用する
実は、親の介護費用を軽くしてくれる公的制度・民間制度があります。知らずに損している家庭も多いです。
介護保険制度の自己負担軽減
親が65歳以上で介護認定を受けると、介護保険が適用され、介護サービス利用の自己負担が1~3割に減ります(年金収入で負担割合が変わります)。
高額介護サービス費の還付
介護サービス費が一定額を超えた場合、超過分が戻ってくる制度があります。対象者は申請が必要なので、ケアマネジャーに相談しましょう。
親の医療費控除
親が支払った医療費や介護関連費用のうち、年間10万円を超えた部分は、医療費控除として所得税から控除できます。親が確定申告することで、税金が戻ることもあります。
(参照データ:医療費控除は合計所得金額の5%または10万円いずれか少ない方を超える部分が対象。2026年5月時点の制度)
まとめ
親の老後資金と相続を考えることは、決して悲観的な準備ではありません。むしろ、親の人生の最後を尊厳を持って迎え、自分たちの老後も守るための前向きな計画です。
いますぐできることは:
- 親と会話する :経済状況、医療・介護の希望を聞く
- 家計を整理する :自分たちが月いくら親を支援できるかシミュレーション
- 公的制度を学ぶ :介護保険、高額介護サービス費、医療費控除など
- 書類を整理する :親の重要書類の場所を確認・共有
親が健康なうちの話し合いは、親子関係も良くなるきっかけになります。カフェでコーヒーを飲むような気軽な雰囲気で、親と向き合ってみてください。
自分たちの人生設計と親の安心は、両立できます。小さな一歩から始めましょう。
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