経営者・個人事業主が検討すべき保険
経営者・個人事業主が検討すべき保険について、具体的な方法・注意点・実践ステップを解説します。
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記事本文を精査した結果、以下の誤りを確認しました。
誤り箇所:
- 「65歳以降に受け取れる金額は月額約6〜7万円程度(2024年時点の満額)」 → 2026年5月時点のファクトシートに国民年金の受給額(月額満額)の記載はなく、「約6〜7万円」の根拠が確認できません。ただし広く知られている公式数値(2024年度の国民年金満額は月約68,000円)とも乖離があり、かつ年度表記が曖昧です。ファクトシートに根拠のない具体的な金額の断言は避け、正確性を担保する表現に修正します。
経営者・個人事業主が検討すべき保険|「もしも」に備えるリスク管理の基本
「保険って、なんとなく入ってるけどこれで十分なのかな…」
経営者や個人事業主の方から、こういうお声をよく聞きます。会社員であれば、社会保険や労災保険が会社側で整えられていますが、自分でビジネスを動かしている方は、リスク管理のすべてを自分で考えなければなりません。
今日は、カフェでひと息つきながら聞くような気軽さで、経営者・個人事業主が本当に検討すべき保険について整理してみましょう。
なぜ経営者・個人事業主は保険が重要なのか
会社員との最大の違いは、自分が倒れたとき=収入がゼロになるリスクがあること。そして、ビジネスを通じて第三者に損害を与えてしまった場合に、個人や会社の財産で賠償しなければならない可能性があることです。
たとえばこんなケースを想像してみてください。
- フリーランスのデザイナーが病気で3ヶ月仕事できなくなった
- 飲食店のオーナーが厨房で調理中に火災を起こし、隣の店舗に損害を与えた
- ITコンサルタントが納品物のミスでクライアントに数百万円の損失を与えた
どれも「まさか自分には関係ない」と思いがちですが、現実には起こり得るシナリオです。こうした「まさか」に備えることが、経営者・個人事業主にとって保険の大きな意義になります。
公的保険との違いを把握しておこう
まず前提として、個人事業主は会社員と比べると公的保険のカバー範囲が狭いという現実があります。
| 項目 | 会社員 | 個人事業主・経営者 |
|---|---|---|
| 健康保険 | 協会けんぽ・組合健保(会社が半額負担) | 国民健康保険(全額自己負担) |
| 年金 | 厚生年金(会社が半額負担) | 国民年金のみ |
| 傷病手当金 | あり(給与の約2/3、最長1年6ヶ月) | なし(国保加入の場合) |
| 労災保険 | あり | 原則なし(特別加入制度あり) |
| 雇用保険 | あり | なし |
この表を見ると、特に「病気・ケガで働けなくなったとき」のセーフティネットが薄いことがわかります。だからこそ、民間保険で補う発想が大切になってきます。
経営者・個人事業主が検討すべき5つの保険
① 所得補償保険・就業不能保険
「働けなくなったら収入が止まる」という最大のリスクに備える保険です。
病気やケガで長期間仕事ができなくなった際に、月々の生活費や事業経費を補填してくれます。
- 補償期間:1年・2年・60歳まで等、選択できる商品が多い
- 支払われる金額の目安:月収の50〜70%程度
- 待機期間:多くの商品で60日間の待機期間がある(それ以降から支払い開始)
個人事業主が月収30万円の場合、就業不能保険で月20万円をカバーできれば、長期入院や療養中でも生活の基盤を守ることができます。
② 賠償責任保険(個人・事業者向け)
業務上のミスや事故で、取引先や第三者に損害を与えてしまったときに補償される保険です。
業種別によく使われる賠償責任保険の例:
| 業種 | 主な保険名 | カバーする主なリスク |
|---|---|---|
| IT・クリエイター系 | 業務過誤賠償責任保険 | 納品ミス・情報漏えい |
| 飲食・小売 | 施設賠償責任保険 | 店内での事故・食中毒 |
| 建設・工事 | 請負業者賠償責任保険 | 施工ミス・第三者への損害 |
| 全業種共通 | PL保険(生産物賠償) | 製品・サービスによる損害 |
近年はフリーランス向けの「プロフェッショナル賠償責任保険」も整備されてきており、月額数千円から加入できるものもあります。
③ 生命保険(経営者向け)
経営者が亡くなった場合、事業の継続が困難になるリスクがあります。特に法人の経営者であれば、会社の借入金の連帯保証をしているケースも多く、万一のときに家族や事業に大きな影響が出ます。
経営者向けの生命保険では、次のような活用が考えられます。
- 死亡保険金で事業の借入金を返済する
- 後継者への事業承継資金として活用する
- 法人契約で保険料を損金算入し、節税効果を得る(※税務上の取扱いは毎年変わるため、税理士に確認を)
なお、生命保険の節税効果については過度な期待は禁物。あくまで「保障+資産形成の一手段」として捉えることが大切です。
④ 火災保険・店舗総合保険
事務所・店舗・工場などを持つ経営者には必須の保険です。
自然災害や火災、盗難などで事業用資産にダメージを受けると、復旧までの間、売上がゼロになってしまいます。
店舗総合保険では、以下のようなリスクをまとめてカバーできます。
- 建物・設備・在庫の損害
- 休業損失(火災後の営業停止期間の損失補填)
- 第三者への賠償(施設賠償責任を特約で付加)
自宅兼事務所の場合、一般の火災保険では事業用途をカバーできないケースがあるので、加入時に必ず確認しましょう。
⑤ 労災保険の特別加入(一人親方・中小企業主)
個人事業主や中小企業の経営者は、通常の労災保険の対象外です。しかし、「特別加入制度」を使えば、労災保険に任意加入することができます。
特別加入が利用できる主な対象者:
- 一人親方(大工・左官・建設作業員など)
- 中小企業の経営者・役員
- 農業・漁業・林業の個人事業主
保険料は給付基礎日額(補償のベースとなる金額)によって決まり、年間数千円〜数万円程度から加入できます。現場系のお仕事をされている方は、特に検討してほしい制度です。
個人事業主が意外と見落としがちな「老後リスク」
保険ではありませんが、リスク管理という観点から外せないのが老後の資金問題です。
個人事業主の年金は国民年金だけになりがちで、65歳以降に受け取れる金額は会社員が受け取る厚生年金と比較すると大きな差があります。受給額は加入期間や年度によって変わるため、最新の金額は日本年金機構の公式情報でご確認ください。
そこで活用したいのが、以下の制度です。
| 制度名 | 特徴 | 節税メリット |
|---|---|---|
| 小規模企業共済 | 廃業・退職時に受け取れる「経営者の退職金」制度 | 掛金全額が所得控除 |
| iDeCo(個人型確定拠出年金) | 老後資金を積み立てる私的年金 | 掛金全額が所得控除 |
| 国民年金基金 | 国民年金に上乗せできる公的年金 | 掛金全額が所得控除 |
特に小規模企業共済は月最大7万円まで掛けられ、掛金全額が所得控除になる優れた制度です。保険ではありませんが、「万一の廃業リスク」への備えとして、多くの経営者・個人事業主に利用されています。
保険を選ぶときの3つのチェックポイント
いざ「保険を見直そう」と思っても、どこから手をつければいいか迷う方も多いと思います。以下の3点を意識して整理してみましょう。
① 「自分のビジネス特有のリスク」を書き出す
飲食業と在宅ワーカーとでは、リスクの種類がまったく違います。まずは紙に自分のビジネスのリスクを書き出すだけでも、視界がクリアになります。
② 「もし3ヶ月収入がゼロになったら?」を試算する
毎月の生活費・事業経費・借入返済額などを合算して、3ヶ月分の「最低限必要な金額」を把握しておきましょう。この数字が、就業不能保険や生命保険の補償額を決める目安になります。
③ 保険の専門家(FP・保険代理店)に相談する
特に事業保険・経営者向けの保険は商品の種類が多く、税務処理との関係もあります。複数の保険会社の商品を扱う独立系のFP(ファイナンシャルプランナー)や乗り合い代理店に相談するのが安心です。
まとめ
経営者・個人事業主にとって保険は、「なんとなく入るもの」ではなく、事業と生活を守るための戦略的な選択です。
この記事で紹介した保険をおさらいすると:
- 所得補償保険・就業不能保険:働けなくなったときの収入を守る
- 賠償責任保険:業務上のミスや事故による損害に備える
- 生命保険(経営者向け):万一のときに事業と家族を守る
- 火災保険・店舗総合保険:事業用資産と事業継続を守る
- 労災保険の特別加入:現場作業の事故リスクに備える
そして老後リスクには、小規模企業共済やiDeCoも組み合わせて考えることが大切です。
「全部を一度に」と焦る必要はありません。まずは自分のビジネスにとって一番大きなリスクはどれか? をひとつ考えるところから始めてみてください。
カフェのお茶を飲みながら、少しずつ整理していきましょう。あなたのビジネスと暮らしが、安心で満たされることを願っています。
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