暮らしとお金のカフェ
お金の知識

米国高配当株ETF完全解説:VYM・HDV・SPYDの違い

暮らしとお金のカフェ 編集部

米国の代表的な高配当ETF、VYM・HDV・SPYDの特徴と違いを比較して、選び方を解説します。

この記事でわかること

米国の代表的な高配当ETF、VYM・HDV・SPYDの特徴と違いを比較して、選び方を解説します。

こんにちは、暮らしとお金のカフェへようこそ。お金の基礎知識を、難しい言葉なしでやさしく解説します。

米国高配当ETFとは?3つを選ぶ前に知っておくこと

高配当株ETFへの投資を考えたとき、必ず名前が挙がるのが「VYM・HDV・SPYD」の3本です。米国市場には日本より歴史が長く規模も大きいETFが多数あり、高配当ETFも充実しています。

ETFとは? 上場投資信託のことで、株式のように証券取引所で売買できます。1本購入するだけで複数の銘柄に分散投資できるため、個別株選びの手間なく効率的に投資できます。

3本の高配当ETFは同じ「米国高配当」というカテゴリに属していますが、実は性格がかなり異なります。

比較項目 VYM HDV SPYD
運用会社 バンガード ブラックロック ステート・ストリート
設立年 2006年 2011年 2015年
構成銘柄数 約450銘柄 約75銘柄 約80銘柄
配当利回り目安 2.8〜3.5% 3.5〜4.0% 4.0〜5.0%
経費率 0.06% 0.08% 0.07%
分配頻度 四半期(3・6・9・12月) 四半期 四半期

利回りだけ見ると「SPYDが一番いい」と思いがちですが、高利回りには理由があります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。


VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)の特徴

VYMは3本の中で最も広範な分散を持つ高配当ETFです。

VYMの基本情報

  • 運用会社:バンガード(世界最大級の資産運用会社)
  • 正式名称:Vanguard High Dividend Yield ETF
  • 配当利回り:約2.8〜3.5%(時期により変動)
  • 構成銘柄数:約450銘柄
  • 経費率:0.06%(業界最低水準)

VYMの銘柄選定基準

「予想配当利回りがS&P500の平均を上回る株式」を対象に、時価総額加重で構成しています。高配当のハイテク企業(マイクロソフト等)も含まれるため、伝統的な高配当株だけではありません。

VYMの主な構成銘柄(上位)

銘柄 業種 組み入れ比率の目安
JPモルガン・チェース 金融 約3〜4%
エクソンモービル エネルギー 約3%
ジョンソン&ジョンソン ヘルスケア 約2〜3%
プロクター&ギャンブル 生活必需品 約2%
ブロードコム 情報技術 約2%

VYMが向いている人

  • 安定性重視で、変動を小さくしたい人
  • 長期保有を前提とした初心者
  • ポートフォリオの「守り」として高配当ETFを活用したい人

HDV(iシェアーズ・コア米国高配当株ETF)の特徴

HDVは財務の健全性を重視した銘柄選定が特徴の高配当ETFです。

HDVの基本情報

  • 運用会社:ブラックロック(iシェアーズブランド)
  • 正式名称:iShares Core High Dividend ETF
  • 配当利回り:約3.5〜4.0%
  • 構成銘柄数:約75銘柄
  • 経費率:0.08%

HDVの銘柄選定基準

「財務的に健全な高配当株」を優先します。具体的にはモーニングスター社の指標で「経済的堀(競合優位性)がある企業」を選定します。スクリーニングが厳しいため銘柄数は少なめです。

HDVのセクター構成の特徴

セクター 特徴
エネルギー 高比率(20〜30%程度)。配当高いが景気敏感
ヘルスケア 安定した需要がある企業が多い
情報技術 少なめ(財務審査が厳しい)
公益事業 電力・ガスなど安定配当の銘柄

HDVが向いている人

  • 財務健全性の高い企業だけに投資したい人
  • エネルギー・ヘルスケアセクターへの投資に興味がある人
  • VYMより少し高い利回りを求めている人

SPYD(SPDR ポートフォリオS&P500高配当株式ETF)の特徴

SPYDは3本の中で最も高い利回りを誇る高配当ETFですが、変動リスクも高めです。

SPYDの基本情報

  • 運用会社:ステート・ストリート(SPDRブランド)
  • 正式名称:SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF
  • 配当利回り:約4.0〜5.0%(時期により大きく変動)
  • 構成銘柄数:約80銘柄
  • 経費率:0.07%

SPYDの銘柄選定基準

S&P500の構成銘柄から配当利回りの上位80銘柄を選びます。「利回りが高い銘柄トップ80」という機械的な選定のため、業種が偏りやすいです。

SPYDの注意点

SPYDは2020年のコロナショック時に、配当を大幅に減額した経験があります。利回りが高い銘柄には「業績が悪化して株価が下がった結果として利回りが高くなっている」銘柄が含まれやすいためです(高配当トラップ)。

2020年のコロナショック時の比較:

ETF コロナ前からの最大下落率 配当の変動
VYM 約-38% 減配あり(小幅)
HDV 約-32% 減配あり(中程度)
SPYD 約-45% 大幅減配あり

SPYDが向いている人

  • 利回りを最優先に考える人
  • 不動産・金融・エネルギーへの投資に興味がある人
  • 暴落時も売らずに保有し続けられる精神力がある人

3本の比較と選び方ガイド

総合比較表

比較項目 VYM HDV SPYD
配当利回り 低め(2.8〜3.5%) 中程度(3.5〜4%) 高め(4〜5%)
安定性 高い 中程度 低め
分散度 高い(450銘柄) 中程度(75銘柄) 中程度(80銘柄)
株価成長期待 中程度 低め 低め
暴落への強さ 比較的強い 中程度 弱め
初心者向け度 ★★★ ★★☆ ★☆☆

あなたはどれを選ぶ?

「安定を重視・長期保有が前提」→ VYM一択 初心者にも最もおすすめできる高配当ETFです。経費率も最低水準で、450銘柄への分散効果が高く、ある程度の株価成長も期待できます。

「財務健全な企業だけに投資したい」→ HDV スクリーニングが厳しく、財務的に優良な企業だけに絞りたい方向け。エネルギー・ヘルスケア比率が高いため、そのセクターへの投資に関心がある方にも向いています。

「利回り重視・変動は受け入れる」→ SPYD 高い利回りを享受したい方、暴落時も売らずに保有できる方向け。ただし減配・大きな値下がりのリスクを十分理解してから投資することが必要です。


NISAで高配当ETFを購入するときの注意点

新NISAの成長投資枠でVYM・HDV・SPYDを購入できますが、一点注意があります。

米国ETFの配当には10%の米国税がかかる

NISA口座は日本の税金(20.315%)は非課税になりますが、米国が源泉徴収する10%は取り戻せません。つまり、高配当ETFをNISAで保有しても、配当の10%は米国税として引かれます。

配当への課税 特定口座 NISA口座
米国源泉徴収税(10%) かかる かかる
日本の課税(20.315%) かかる 非課税
確定申告での外国税額控除 使える 使えない

完全非課税にはなりませんが、日本の20.315%が非課税になるだけでも十分なメリットがあります。


まとめ

VYM・HDV・SPYDの違いと選び方をまとめます。

  1. VYM:分散・安定重視の初心者向けスタンダード:450銘柄の広範な分散で安定性が高い
  2. HDV:財務健全性重視・エネルギー・ヘルスケア比率が高い:厳しいスクリーニングで質重視
  3. SPYD:最高利回りだが変動大・暴落時に大きく下がる:リスク理解が必要
  4. 迷ったらVYM:長期保有・NISA活用の観点で最もバランスが取れている
  5. 3本を組み合わせる手もある:VYM60%・HDV20%・SPYD20%のような配分で分散できる

高配当ETFは「高配当なら安心」ではありません。リスクを理解し、長期視点で保有し続ける覚悟を持って投資することが大切です。


暮らしとお金のカフェでは、生活のあらゆる場面で役立つ情報をやさしくお届けしています。ぜひ他の記事もご覧ください。

PR・広告⭐ 専門家おすすめ
📈
NISA定番専門家おすすめ

楽天証券

新NISAならまず楽天証券!FP・投資家も推奨する定番口座

  • 新NISA口座が無料で開設できる
  • 楽天ポイントで投資ができる
  • インデックスファンドの取り扱い豊富
  • 楽天カードでクレカ積立1%還元
楽天証券の口座を開設する(無料)

口座開設・維持費無料。最短翌営業日から取引可能。

PR・広告⭐ 専門家おすすめ
🏦
NISA定番専門家おすすめ

SBI証券

NISA口座数No.1!三井住友カードでクレカ積立最大2%

  • 新NISA口座数ネット証券No.1
  • 三井住友カードでクレカ積立最大2%還元
  • 投信積立の取り扱い本数が圧倒的に多い
  • IPO・米国株投資にも強い
SBI証券の口座を開設する(無料)

口座開設完全無料。最短翌営業日から投資スタート。

PR・広告|アフィリエイトリンクを含みます

📚 投資・NISAを学べる本

インデックス投資・新NISAを体系的に学べるベストセラー本

暮らしとお金のカフェ 編集部

副業・節税・フリーランス・資産形成の実践的な情報を発信。暮らしとお金をもっとよくするために、やさしい言葉で情報をお届けします。

関連記事