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給与所得控除と所得控除の違いを理解する|税金を正しく計算して節税する方法

暮らしとお金のカフェ 編集部

給与所得控除と所得控除の仕組みを解説。給与所得控除の計算方法・基礎控除・配偶者控除・扶養控除・医療費控除・生命保険料控除など所得控除の種類と活用法・確定申告で取り戻せる税金の見つけ方を紹介します。

この記事でわかること

給与所得控除と所得控除の仕組みを解説。給与所得控除の計算方法・基礎控除・配偶者控除・扶養控除・医療費控除・生命保険料控除など所得控除の種類と活用法・確定申告で取り戻せる税金の見つけ方を紹介します。

こんにちは、暮らしとお金のカフェへようこそ。節税・節約のコツを、実践的な視点でわかりやすく解説します。

「給与所得控除って会社が勝手にやってくれるもの?」「所得控除と給与所得控除は何が違うの?」——税金の計算の仕組みは複雑に見えますが、基本的な流れを理解するだけで「自分がどこで節税できるか」がわかるようになります。今日は税金計算の仕組みを全体像から理解して、活用できる控除を一つひとつ解説します。

税金計算の全体像——「控除」がどこに効くかを理解する

会社員の所得税計算は以下のフローで行われます。

税金計算のフロー

給与収入
  ↓ マイナス
給与所得控除(自動適用)
  ↓ イコール
給与所得
  ↓ マイナス
各種所得控除(自分で申告するものも含む)
  ↓ イコール
課税所得
  ↓ 税率をかける
所得税(計算上の納税額)
  ↓ マイナス
税額控除(住宅ローン控除等)
  ↓ イコール
実際の納税額

「控除」には複数の種類があり、それぞれが計算の異なるフェーズで機能します。まず2種類の主要な控除を理解しましょう。

給与所得控除 vs 所得控除の違い

比較項目 給与所得控除 所得控除
何か 会社員が自動的に受ける「みなし必要経費」 個人の事情に応じた控除
申告 不要(自動計算) 年末調整または確定申告で申告
代表例 収入に応じて計算 医療費控除生命保険料控除
誰でも使えるか 全会社員に自動適用 該当する場合に適用

給与所得控除とは——会社員に自動適用される「みなし経費」

給与所得控除は、会社員が「働くためにかかる費用として自動的に引ける金額」です。個人事業主が経費を計上するのと似た仕組みで、業種・職種に関わらず全会社員に自動適用されます。

給与所得控除の計算表

給与収入 給与所得控除額
162.5万円以下 55万円
162.5万〜180万円 収入×40%-10万円
180万〜360万円 収入×30%+8万円
360万〜660万円 収入×20%+44万円
660万〜850万円 収入×10%+110万円
850万円超 195万円(上限)

具体例

年収 計算 給与所得控除額
300万円 300万円×30%+8万円 98万円
500万円 500万円×20%+44万円 144万円
700万円 700万円×10%+110万円 180万円

年収500万円なら144万円が自動的に差し引かれます。この金額は自分では何もしなくても適用されます。

所得控除の種類と活用法——知っている人が得をする控除

所得控除は「給与所得から引ける控除」で、種類によっては申告しないと適用されません。使える控除を漏れなく申告することが節税の核心です。

基礎控除——全員が受けられる控除

合計所得金額に応じて決まります。

合計所得金額 控除額
2,400万円以下 48万円
2,400万〜2,450万円 32万円
2,450万〜2,500万円 16万円
2,500万円超 0円

ほとんどの会社員は48万円の基礎控除が自動適用されます。

配偶者控除配偶者特別控除——「103万円の壁」を正しく理解する

配偶者の所得が一定以下の場合に使える控除です。

配偶者控除(配偶者の年収103万円以下)

本人の合計所得 控除額
900万円以下 38万円
900万〜950万円 26万円
950万〜1,000万円 13万円
1,000万円超 0円

配偶者特別控除(配偶者の年収103万円〜201万円)

配偶者の収入が103万円を超えても、201万円以下なら段階的に控除が受けられます(最大38万円)。「103万円の壁」を超えてもすぐに損になるわけではありません。

扶養控除——子ども・親・兄弟を養っている場合

子どもや親など扶養している家族がいる場合に受けられる控除です。

扶養の種類 控除額(所得税) 住民税の控除
一般扶養(16〜18歳) 38万円 33万円
特定扶養(19〜22歳・大学生) 63万円 45万円
一般扶養(23〜69歳) 38万円 33万円
老人扶養(70歳以上・同居なし) 48万円 38万円
同居老親等(70歳以上・同居) 58万円 45万円

特に大学生の子ども(19〜22歳)を扶養している場合の特定扶養控除63万円は大きいです。税率20%なら12.6万円の節税になります。

医療費控除——家族全員分をまとめて申告する

年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた場合に使える控除です。

医療費として含められるもの(意外と広い)

費目 対象の可否
診察・治療費・薬代(処方薬)
通院のための電車・バス代
入院費・手術費
歯の治療費(治療目的)
出産費用(正常分娩)
不妊治療費 ○(保険適用の有無にかかわらず)
市販の薬代(疾病・症状の治療目的)
介護保険の自己負担分(対象サービス) 一部○
健康診断・人間ドック × (異常が発見されたその後の治療は○)
予防接種 ×
美容目的の歯科矯正 ×

同一生計の家族分を合算できる。家族みんなの医療費をまとめると10万円を超えやすくなります。

節税額の計算例

年間医療費 控除額 税率20%の節税額
15万円 5万円 10,000円
20万円 10万円 20,000円
30万円 20万円 40,000円

生命保険料控除——年末調整で必ず申告する

生命保険・介護医療保険・個人年金保険の保険料を払っている場合の控除です。

控除の種類 対象 所得税控除上限
一般生命保険料控除 死亡保障保険 4万円
介護医療保険料控除 医療保険・がん保険 4万円
個人年金保険料控除 条件を満たす個人年金 4万円
3種類合計 最大12万円

年末調整で各保険会社から届く「保険料控除証明書」を提出するだけで適用されます。提出を忘れると損です。

iDeCoの掛金控除——老後積立と節税の二刀流

iDeCoの掛金は全額所得控除になります。

職業 月額上限 年間最大控除額 税率20%の節税額
会社員(企業年金なし) 23,000円 276,000円 55,200円
公務員 12,000円 144,000円 28,800円
自営業 68,000円 816,000円 163,200円

社会保険料控除——払った全額が控除になる

国民健康保険料・国民年金保険料・介護保険料は全額控除になります。

会社員は年末調整で自動処理されますが、自営業・フリーランスは確定申告で申告する必要があります。

年末調整で申告できるもの・確定申告が必要なもの

控除の種類 年末調整 確定申告
給与所得控除 自動(申告不要)
基礎控除 自動(申告不要)
生命保険料控除 証明書を提出
配偶者控除・扶養控除 申告書に記入
iDeCo掛金控除 証明書を提出
医療費控除 ✗(年末調整では不可) 確定申告必須
ふるさと納税(5自治体超え) 確定申告必須
住宅ローン控除(初年度) 確定申告必須

医療費控除とふるさと納税(確定申告が必要な場合)のために、会社員でも確定申告をすることで税金が戻ってきます。

節税の優先順位——まずここから始める

優先度 節税手段 年間節税額の目安
★★★ 生命保険料控除の申告(年末調整) 5,000〜24,000円
★★★ iDeCoの掛金控除 28,800〜55,200円(職業別)
★★★ 配偶者控除・扶養控除の確認 7,600〜12,600万円(扶養1人あたり)
★★☆ 医療費控除(10万円超の場合) 医療費次第
★★☆ ふるさと納税 上限額まで実質2,000円

まとめ

税金計算の仕組みを理解して、使える控除を漏れなく申告することが節税の基本です。

  • 給与所得控除は自動適用——年収に応じて自動的に課税所得が下がる
  • 所得控除は自分で申告——生命保険料・医療費・iDeCo等は申告漏れに注意
  • 年末調整では申告できない医療費控除・ふるさと納税は確定申告で申告
  • 扶養控除(特に大学生の子ども・同居の70歳以上の親)は金額が大きいため必ず確認
  • 控除は「知っているかどうか」で毎年数万円の差が生まれる

今日のアクション:年末調整の書類が届いたら「生命保険料控除証明書」「iDeCoの掛金証明書」が手元にあるか確認して、必ず提出しましょう。これだけで数万円の還付が受けられる場合があります。


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