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節税保険の仕組みと注意点|本当に節税になる保険・ならない保険の見分け方

暮らしとお金のカフェ 編集部

節税効果があるとされる保険商品の仕組みを解説。生命保険料控除・個人年金保険・小規模企業共済の節税効果と、注意すべきポイントを紹介します。

この記事でわかること

節税効果があるとされる保険商品の仕組みを解説。生命保険料控除・個人年金保険・小規模企業共済の節税効果と、注意すべきポイントを紹介します。

こんにちは、暮らしとお金のカフェへようこそ。節税・節約のコツを、実践的な視点でわかりやすく解説します。

「保険会社の営業さんに『節税になる保険がある』と言われたけど、本当なの?」という質問はとても多いです。保険には確かに節税効果があるものがありますが、すべての保険が節税になるわけではありません。むしろ「節税目的で保険に入る」と損をするケースも少なくありません。今日は保険と節税の関係を正確に、そして具体的な数字で解説します。

「節税保険」の仕組みを正確に理解する

まず大前提として、保険による節税の仕組みを整理しましょう。

節税の仕組み(所得控除の場合)

所得控除で節税できる = 課税所得が下がる = 税金が減る
                ↓
所得控除額 × 所得税率 = 節税額

保険による節税には2種類あります。

節税の種類 仕組み 代表的な制度
所得控除 保険料を支払うことで課税所得が下がる 生命保険料控除社会保険料控除
損金算入(法人) 法人が保険料を経費として計上できる 法人向け生命保険

節税効果がある保険1:生命保険料控除

個人が契約する生命保険・医療保険・個人年金保険の保険料は、一定額まで「所得控除」になります。

3種類の生命保険料控除

控除の種類 対象の保険 所得税の控除上限 住民税の控除上限
一般生命保険料控除 定期・終身・収入保障など死亡保障 40,000円 28,000円
介護医療保険料控除 医療保険・がん保険・介護保険 40,000円 28,000円
個人年金保険料控除 個人年金保険(条件あり) 40,000円 28,000円
合計最大 120,000円 84,000円

生命保険料控除の節税効果シミュレーション

会社員(年収500万円・所得税率10%・住民税10%)が3種類すべての保険に加入した場合:

控除の種類 所得税の節税額(控除額×10%) 住民税の節税額(控除額×10%)
一般生命保険料控除 4,000円 2,800円
介護医療保険料控除 4,000円 2,800円
個人年金保険料控除 4,000円 2,800円
合計 12,000円 8,400円

3種類合計で年間約20,400円の節税になります。年末調整(会社員)または確定申告で自動的に控除されます。

節税額を最大化する保険料の目安

控除額が上限になるためには、保険料が一定額以上である必要があります。

支払い保険料 控除される額(一般生命保険料控除の場合)
20,000円以下 支払保険料全額
20,001〜40,000円 (保険料÷2)+10,000円
40,001〜80,000円 (保険料÷4)+20,000円
80,001円以上 40,000円(上限)

月額6,700円(年間80,000円)以上の保険料を払えば、上限の40,000円控除が受けられます。

節税効果がある保険2:小規模企業共済(個人事業主最強の制度)

小規模企業共済は、個人事業主・フリーランス・小規模企業の役員が加入できる「退職金積立制度」です。保険ではありませんが、節税効果という点でよく一緒に語られます。

小規模企業共済の基本情報

項目 内容
加入できる人 個人事業主・フリーランス・小規模企業の役員
月額掛金 1,000〜70,000円(自由設定)
税優遇 掛金の全額が所得控除
受取時 廃業・引退時に退職金・年金として受け取れる
受取時の税優遇 退職所得控除が適用されてさらに節税

節税シミュレーション(月7万円・税率30%の個人事業主)

  • 年間掛金:84万円
  • 節税額:84万円 × 30% = 25.2万円/年

将来受け取るときも退職所得控除が使えるため、長期間加入するほどトータルの節税効果が高まります。

節税効果がある保険3:個人年金保険(条件付き)

個人年金保険には「個人年金保険料控除」が適用される条件があります。

控除が受けられる個人年金保険の条件

  1. 年金受取人が本人または配偶者
  2. 年金受取人が被保険者と同一
  3. 保険料の払込期間が10年以上
  4. 確定年金・有期年金の場合、受取開始が60歳以降かつ受取期間が10年以上

この条件を満たさない個人年金保険は、一般生命保険料控除の対象になります(控除上限は同じ)。

注意が必要な「節税保険」——損をするケースを知る

注意ポイント1:解約返戻率が低い保険

「保険料を払うと節税になる」という言葉に惑わされて加入しても、解約返戻率が低い保険ではトータルで損をすることがあります。

:年間50万円の保険料を10年払い(払込総額500万円)→ 解約返戻率70%なら350万円しか戻らない

節税で得られる金額(例:50万円×10年×20%税率=100万円)より、損した元本の方が大きいケースがあります。

チェックすべき指標

確認事項 判断基準
解約返戻率 払込期間終了後の返戻率が95%以上が目安
払込期間中の返戻率 早期解約する必要が生じた場合の損失
保険の目的 「保障」か「貯蓄」か「節税」かを明確にする

注意ポイント2:変額保険・外貨建て保険

変額保険・外貨建て保険は「節税商品」として紹介されることがありますが、投資リスクがあります。

リスクの種類

  • 変額保険:運用実績次第で解約返戻金が元本を下回る可能性あり
  • 外貨建て保険:為替リスクで円換算した受取額が減少する可能性あり

「節税のために保険に入る」のではなく「リスクを理解したうえで投資商品として選ぶ」という視点が必要です。

注意ポイント3:法人向け節税保険の規制強化

以前は法人の生命保険が「全額損金算入」できる節税商品として流行しましたが、2019年の税制改正で規制が強化されました。

現在は保険の死亡保険金率や解約返戻率によって損金算入できる割合が制限されています。「節税保険として有名だった商品」が現在も有効かどうか、必ず最新の税制を確認してください。

会社員・個人事業主別の保険節税まとめ

会社員向け

節税手段 年間節税額(税率20%の場合) 手続き
生命保険料控除(3種類全て) 約20,000〜24,000円 年末調整または確定申告
医療費控除(10万円超の場合) 医療費次第 確定申告

個人事業主・フリーランス向け

節税手段 年間節税額(税率30%の場合) 手続き
生命保険料控除(3種類全て) 約36,000円 確定申告
小規模企業共済(月7万円) 約252,000円 確定申告
iDeCo(月6.8万円) 約244,800円 確定申告

個人事業主は小規模企業共済とiDeCoの節税効果が圧倒的に大きく、生命保険料控除は「+α」という位置づけです。

保険で節税する場合の正しい考え方

節税保険の鉄則

保険はあくまで「保障」が主目的です。節税効果は副次的なものです。

  • 正しい姿勢:「必要な保険に入ったら節税にもなった」
  • 間違った姿勢:「節税のために保険に入る」

特に変額・外貨建て商品は、節税額を超えるリスクがある商品も存在します。「節税になる」という言葉だけで判断せず、保険の保障内容・費用・リスクをトータルで評価しましょう。

まとめ

保険の節税効果は確かに存在しますが、商品の種類によって大きく異なります。

  • 生命保険料控除(3種類)は年末調整で自動的に適用——年間約20,000〜24,000円の節税
  • 個人事業主なら小規模企業共済が最強の節税保険的制度(掛金全額控除)
  • 解約返戻率・リスクを確認してから加入——「節税」の言葉だけで判断しない
  • 変額・外貨建て保険は投資商品として正しく評価する
  • 不明な点は保険の専門家(FP等)に相談する

今日のアクション:手持ちの保険の証書を確認して「生命保険料控除の対象になっているか」「年末調整・確定申告で申請しているか」をチェックしてみましょう。


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