生命保険の見直し方【お金のプロ流】本当に必要な保険だけ残す判断基準
お金のプロ流の生命保険の見直し方を解説。本当に必要な保険の考え方、不要な保険の種類、見直し手順を実践的にまとめました。
✓この記事でわかること
お金のプロ流の生命保険の見直し方を解説。本当に必要な保険の考え方、不要な保険の種類、見直し手順を実践的にまとめました。
「保険の見直しをしたほうがいいと思うけど、何を残して何を解約すればいいのかわからない…」という声をよく聞きます。保険は「なんとなく不安だから入っている」という方が多く、毎月の保険料が家計の大きな負担になっているケースも少なくありません。今日はお金のプロが実践する、保険の見直し方を一緒に確認していきましょう。
保険の本質を理解する
保険とは「自分では対処できないほど大きなリスクに備えるもの」です。お金のプロが繰り返し伝えているのは、「保険は守るためのものであり、貯蓄や投資の代わりにはならない」という考え方です。
保険を考えるとき、まず公的保険で何がカバーされるかを確認することが重要です。日本の公的保険制度は非常に充実しており、多くのリスクがすでにカバーされています。
公的保険で対応できる主なリスク
| リスク | カバーする制度 | 給付内容 |
|---|---|---|
| 病気・けがの治療費 | 健康保険 | 3割負担(高額療養費制度で上限あり) |
| 長期入院・就労不能 | 傷病手当金 | 給与の3分の2・最大18ヶ月 |
| 死亡後の家族の生活 | 遺族年金 | 子・配偶者に支給 |
| 老後の生活 | 老齢年金 | 65歳以降に受給 |
高額療養費制度は特に重要で、年収約400万円の人なら月の医療費の自己負担上限は約57,600円です。がんなどの大病でも、医療費そのものが際限なく増え続けることはありません。この事実を知ることで、多くの民間保険が「不要では?」と気づく方も多いです。
本当に必要な保険と不要な保険
お金のプロ流の考え方では、民間保険は「公的保険では対応できないリスク」のみに絞ることを推奨しています。
本当に必要な可能性がある保険
死亡保険(収入保障保険)
養育費が必要な小さな子どもがいる場合は、死亡保険が必要です。ただし、子どもが成人するまでの「期間限定」の保障で十分です。
おすすめは「収入保障保険(掛け捨て)」。子どもが成人するまでの期間、月額で保険金を受け取れる形で、同等の保障を安い保険料で実現できます。
就労不能保険(自営業・フリーランスの場合)
会社員には傷病手当金(最大18ヶ月)がありますが、自営業・フリーランスには基本的にありません。収入が途絶えるリスクが会社員より高いため、就労不能保険の検討価値があります。
必要な保険の判断基準
| 状況 | 推奨する保険 | 推奨しない保険 |
|---|---|---|
| 小さな子どもがいる | 収入保障保険(掛け捨て) | 終身保険・貯蓄型 |
| 自営業・フリーランス | 就労不能保険 | 学資保険・個人年金 |
| 共働き・子なし | 基本的に不要 | ほぼすべての民間保険 |
一般的に不要と判断される保険
貯蓄型・積立型生命保険
返戻率が低く、同じお金を積立投資(NISAなど)に回した方が長期的には有利なケースがほとんどです。
学資保険
インデックス投資(NISA・iDeCo)の方が長期的に有利です。学資保険は投資商品としての魅力が低く、保障部分も手薄です。
がん保険・特定疾病保険
高額療養費制度があれば、がんになっても月の医療費上限が決まっています。治療費よりも、収入が途絶えるリスクへの備えが重要です。
個人年金保険
iDeCoやNISAで代替可能です。個人年金保険は手数料が高く、税制上の優遇もiDeCoには及びません。
保険見直しの具体的な手順
保険の見直しは感情的になりがちですが、以下のステップで冷静に判断しましょう。
ステップ1:現在加入している保険を全部書き出す
保険証券を全て集め、以下の情報を一覧化します。
| 確認項目 | 記入内容 |
|---|---|
| 保険会社名 | 〇〇生命・〇〇損保など |
| 保険の種類 | 生命・医療・がんなど |
| 月額保険料 | 円 |
| 保障内容 | 死亡〇〇万円・入院日額〇〇円など |
| 解約返戻金 | 今解約するといくら戻るか |
多くの方が加入している保険を把握できていません。まず一覧化するだけで「こんなに払っていたの?」と気づくことがあります。
ステップ2:各保険の「解約返戻金」を確認する
解約すると損をするような気になりますが、払い済み保険料は「埋没費用(サンクコスト)」です。今後のコストと効果で判断することが合理的です。
「もったいない」という感情で不要な保険を続けることが、最もお金の損失を大きくします。
ステップ3:公的保険で対応できるか確認する
各保障について「高額療養費制度で対応できないか?」「傷病手当金でカバーできないか?」を確認します。公的保険で対応できるリスクに、民間保険料を払い続ける必要はありません。
ステップ4:掛け捨てで代替できないか検討する
貯蓄型より掛け捨てに切り替えることで、同等の保障をより安く得られることが多いです。
貯蓄型 vs 掛け捨ての比較例
| 条件 | 貯蓄型終身保険 | 定期保険(掛け捨て) |
|---|---|---|
| 月額保険料 | 15,000円 | 2,000円 |
| 保障額 | 2,000万円 | 2,000万円 |
| 月額差額 | – | 13,000円節約 |
| 差額の運用(30年・年利5%) | – | 約1,000万円以上の資産形成 |
「貯蓄型の方が返ってくるから得」と思いがちですが、掛け捨てにして差額を投資に回す方が長期的に資産は増えます。
ステップ5:余ったお金を投資に回す
削減した保険料は、iDeCoやつみたてNISAに回すことで、より効率的に将来の資産を形成できます。
実際の見直し例
たとえば月3万円の保険料を支払っている場合:
見直し前
- 貯蓄型生命保険(月1.5万円)
- 医療保険(月8,000円)
- 学資保険(月1万円)
- 合計:月3万円
見直し後(プロ流)
- 収入保障保険(月2,000円)
- 掛け捨て入院保険(月2,000円)
- 学資保険解約 → つみたてNISAへ月1万円
- 保険料合計:4,000円(▲2.6万円/月)
この例だと保険料が月3万円→4,000円になり、月2.6万円の節約が可能です。年間で31.2万円のキャッシュフロー改善になります。
保険の見直しを相談する相手
保険の見直しは、保険会社の担当者(FP)に相談すると「見直し → 新しい保険への加入」を勧められることが多いです。
中立的な相談先の選び方
| 相談先 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 独立系FP(ファイナンシャルプランナー) | 中立的な立場 | 有料相談が理想 |
| 「保険相談窓口」 | 無料・複数社比較 | 手数料目的の推奨に注意 |
| 証券会社・銀行のFP | 自社商品推奨の可能性 | 中立性に限界あり |
無料の保険相談窓口でも誠実な担当者はいます。「今の保険を全部解約してください」と提案してくれる担当者は信頼できる可能性が高いです。
まとめ
保険の見直しは、固定費削減の中でも最も効果が大きいアクションの一つです。
見直しの3原則
- 公的保険で対応できるリスクに民間保険は不要
- 貯蓄型より掛け捨て、差額は投資に回す
- 不要な保険は「もったいない」より「解約が正解」
「なんとなく不安だから入っている」という保険は、見直しの対象になります。公的保険を最大限活用した上で、本当に必要なリスクだけを掛け捨てでカバーする。この原則に従って保険を整理することで、毎月の支出を大幅に削減できます。今月の保険料を確認することから始めてみましょう。
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暮らしとお金のカフェ 編集部
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