オフィス防災と帰宅困難への備え
災害は仕事中にも起きます。デスク備え・帰宅判断・経路・連絡・宿泊の5点で、職場での災害にも対応できる準備を整えましょう。
✓この記事でわかること
災害は仕事中にも起きます。デスク備え・帰宅判断・経路・連絡・宿泊の5点で、職場での災害にも対応できる準備を整えましょう。
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「仕事中に災害が起きる」ことへの備えが盲点
自宅の防災グッズは用意している方が増えてきました。しかし、「仕事中に大規模な災害が起きた」ときのことを考えているでしょうか?
働いている時間は、1日の約3分の1を占めます。家にいる時間より、職場にいる時間の方が長い方も多いでしょう。
地震・台風・大雨による洪水などの大規模災害が発生したとき、職場にいることで家に帰れない「帰宅困難者」になる可能性があります。東日本大震災(2011年)では、首都圏だけで推計515万人が帰宅困難者になったとされています。
「自分だけ大丈夫」という思い込みを捨てて、職場での災害対応を今から準備しましょう。
デスクに用意しておく5つのもの
「自宅の防災グッズ」のオフィス版として、デスクや職場のロッカーに最低限の備えを置いておきましょう。会社の規定の範囲内で、個人でできる準備です。
1. 歩きやすい靴(スニーカー・運動靴)
大規模災害で帰宅困難になった場合、最終的には徒歩で帰宅することになる可能性があります。オフィスで働く方の多くはヒールや革靴を履いています。数時間・場合によっては10〜20kmを歩くために、歩きやすい靴を用意しておくことが重要です。
デスクの引き出し・ロッカーに1足スニーカーを常備するだけで、帰宅困難時の行動力が大きく変わります。
2. モバイルバッテリー(大容量)
停電・通信障害が起きたとき、スマートフォンのバッテリーが命綱になります。充電が切れると、家族への連絡・情報収集・地図確認がすべてできなくなります。
容量の目安は10,000mAh以上(スマートフォンを2〜3回充電できる容量)。普段から充電を維持する習慣も重要です。
3. 非常食・水(最低1〜2日分)
帰宅できない・コンビニ・自動販売機が売り切れになった状況を想定して、自席に最低限の食料・水を用意します。
デスクで保管しやすいもの:
- カロリーメイト・ゼリー飲料( かさばらず保存期間が長い)
- ペットボトルの水(500ml × 2〜3本)
- チョコレート・ナッツ(エネルギー補給)
消費期限を年に1〜2回確認して入れ替えましょう。
4. 防寒具・雨具
夜間や悪天候の中での帰宅を想定して、簡易的な防寒具・雨具を用意します。
- コンパクトに折りたためる防水ジャケット
- エマージェンシーブランケット(アルミのシート・非常にコンパクト)
- 折り畳み傘
5. 懐中電灯・ヘッドライト
停電時に建物の中を移動するために、光源は必須です。スマートフォンのライトでも代用できますが、バッテリーを消耗します。
おすすめ: ヘッドライト型(両手が自由になる)。単3電池式なら入手しやすい。
帰宅判断の基準と帰宅経路の確認
無理な帰宅が危険なケース
大規模災害直後は、無理に帰宅しようとすることで危険にさらされるケースがあります。
職場で待機した方がよい状況:
- 交通機関がすべて止まり、徒歩帰宅が10km以上かかる
- 夜間・悪天候・余震が続いている
- 道路・橋・ルートの安全確認ができていない
- 家族が安全に避難済みで、急いで帰る必要がない
東日本大震災では、夜間に帰宅しようとした帰宅困難者が交通事故や体調不良に遭うケースがありました。「待つ勇気」も重要な判断です。
徒歩帰宅の判断基準
目安として「職場から自宅まで10〜20km以内・徒歩3〜5時間以内」なら徒歩帰宅を検討できます。それ以上は翌日以降の帰宅や、安全な中間地点への移動を優先します。
帰宅経路を平時に確認する
「地図アプリで確認する」だけで、いざというときの安心感と行動力が大幅に変わります。
確認しておくこと:
- 職場から自宅への徒歩ルート(複数のルート)
- 途中の公共施設・学校・公園(一時避難できる場所)
- コンビニ・薬局の位置
- 危険なルート(川沿い・崖・浸水リスクのある低地)
Googleマップで「徒歩」ルートを確認して、一度実際に歩いてみると、リアルな所要時間と途中の状況がわかります。
家族との連絡手段
大規模災害時の通信状況
大規模災害発生直後は、電話回線・携帯電話が使いにくくなります(輻輳:アクセスが集中して繋がりにくい状態)。
使いやすい連絡手段の優先順位:
- LINEなどのSNSメッセージ:テキストは比較的繋がりやすい
- NTTの「災害用伝言ダイヤル(171)」:固定電話・携帯電話から録音・再生できる
- Googleパーソンファインダー(安否確認サービス)
- Twitter(X)のハッシュタグ:「#安否確認」で自分の状況を発信
家族との事前ルールを決めておく:
- 大規模災害のとき、まずLINEで「今どこにいる」を送る
- 繋がらない場合は「171(災害用伝言ダイヤル)」に録音する
- 集合場所を2〜3箇所決めておく(自宅・学校・公民館など)
職場での宿泊・避難対応の確認
会社の防災体制を確認する
「自分の会社に帰宅困難者向けの備蓄・宿泊スペースはあるか?」を事前に確認しておきましょう。
確認すべきポイント:
- 防災備蓄(水・食料・毛布・簡易トイレ)の有無と場所
- 帰宅困難時の会社の指示(社員はどこで何をするか)
- 職場のAEDの場所と使い方
- 職場の避難経路と避難場所
多くの企業は防災マニュアル・BCPを作成していますが、社員全員が把握していないことが多いです。
職場全体の防災意識を高める活動
個人の備えだけでなく、職場全体の防災意識を高めることも自分の安全に直結します。
できることの例:
- 年に1回、社内の避難訓練に積極的に参加する
- 防災備蓄品の確認・更新を提案する
- 「帰宅困難になったらどうするか」をチームで話し合う機会を作る
職場で防災について話し合う文化は、実際の災害時に迅速で協調した行動につながります。
まとめ
仕事中に災害が起きることへの備えは、自宅の防災と同じくらい重要です。
- デスクに5つのもの:歩きやすい靴・モバイルバッテリー・非常食・防寒雨具・ライトを常備
- 帰宅判断:大規模災害直後は「待つ勇気」も重要。無理な帰宅は危険
- 帰宅経路を事前確認:徒歩ルート・公共施設・危険な地点を把握しておく
- 家族との連絡手段:171(災害用伝言ダイヤル)・SNS・集合場所のルールを決める
- 職場の防災体制を確認:備蓄・宿泊スペース・避難経路・AEDの場所を把握
今日から一つだけ行動するなら、デスクの引き出しにスニーカーを1足入れておくことをおすすめします。それだけで、帰宅困難になったときの安心感が大きく変わります。
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暮らしとお金のカフェ 編集部
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