年末の節税対策まとめ|12月中にやるべき節税アクション7選
年末(12月)に実施すべき節税対策を7つ解説。年内に間に合う節税手続き・購入すべき経費・申告の準備などを具体的に解説します。
✓この記事でわかること
年末(12月)に実施すべき節税対策を7つ解説。年内に間に合う節税手続き・購入すべき経費・申告の準備などを具体的に解説します。
年末こそ節税の最後のチャンス
所得税は「1月1日〜12月31日の収入」に対してまとめて課税されます。つまり12月31日が1年間の節税のラストチャンスです。
「年末調整は会社がやってくれるから関係ない」と思っている方が多いのですが、それは大きな誤解です。年末調整だけでは拾えない控除が山ほどあります。今年稼いだお金の一部を、合法的に手元に残すための手続きを今すぐ確認しましょう。
「節税って難しそう」と感じるかもしれませんが、実はやることはシンプルです。7つのアクションを順番に確認して、できることから実行するだけでOKです。
アクション1:ふるさと納税の実施(12月31日が絶対締め切り)
年末に滑り込めるふるさと納税の効果
ふるさと納税は12月31日23:59までが年内の扱いです。1月1日になった瞬間に来年分になりますので注意してください。
「今年まだ枠が余っている」という方は、今すぐシミュレーターで限度額を確認しましょう。ふるさと納税の控除限度額は、年収と家族構成で変わります。
| 年収 | 独身・共働き | 専業主婦+子1人(高校生) | 専業主婦+子2人 |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 約42,000円 | 約33,000円 | 約16,000円 |
| 500万円 | 約61,000円 | 約49,000円 | 約40,000円 |
| 700万円 | 約108,000円 | 約86,000円 | 約77,000円 |
上記は目安です。「ふるさとチョイス」や「楽天ふるさと納税」のシミュレーターで正確に計算してみてください。
年末ギリギリでも間に合う返礼品の選び方
12月末は人気の食品・肉・海鮮などは在庫切れが多いです。年末ギリギリに申し込む場合は、消耗品・日用品・旅行クーポン・電子マネー系の返礼品を狙うのが賢い選択です。
ワンストップ特例を使う場合は、寄付した翌年1月10日までに申請書が到着する必要があります。年末ギリギリの寄付は郵便が間に合わない可能性があるため、確定申告で申請するほうが確実です。
アクション2:医療費の確認と節税計算
医療費控除の基準と計算方法
1月1日〜12月31日の医療費合計が10万円を超えている場合(または総所得金額の5%を超える場合)、医療費控除の対象になります。
医療費控除の控除額の計算式は以下のとおりです。
控除額 = 年間医療費合計 - 10万円(または総所得の5%)
例えば医療費が15万円なら、控除額は5万円。所得税率が20%なら1万円の節税になります。
医療費の集計漏れチェックリスト
多くの方が集計を忘れがちな医療費を確認してください。
- 病院・歯科・薬局の領収書(保険適用外の治療も含む)
- 通院に使った電車・バス代(タクシーは医師が必要と判断した場合のみ)
- 市販の医薬品(治療・療養目的のもの)
- 介護サービス費用(医療系介護サービスに限る)
- 出産・入院費用(分娩費・入院食費も含む)
- 眼鏡・コンタクト代(視力矯正が必要な場合)
- マッサージ・はり治療(医師の指示による場合)
医療費の領収書は確定申告の添付書類ではなくなりましたが、5年間の保管が必要です(税務署から問い合わせが来る場合があります)。
セルフメディケーション税制も忘れずに
市販の医薬品(スイッチOTC薬)を年間1.2万円以上購入していれば、医療費控除の代わりに「セルフメディケーション税制」を使える場合があります。医療費が10万円に届かない方も利用できますので確認してください。
アクション3:年末の必要経費の前払い(副業・フリーランスの方)
12月中の経費前払いで今年の税負担を下げる
副業やフリーランス収入がある方は、来年使う予定の仕事用品を12月中に購入することで、今年の必要経費として計上できます。
所得税の計算上、収入から経費を差し引いた「所得」に課税されます。経費が増えれば所得が減り、税金も下がります。
年末に購入を検討するもの
有形のもの(設備・備品)
- パソコン・タブレット・周辺機器(10万円未満なら即時経費)
- デスク・椅子・照明器具
- カメラ・マイク・収録機材
無形のサービス・情報
- 来年使う書籍・教材・オンライン講座
- クラウドサービスの年間ライセンス(Adobe・notion・Canvaなど)
- 事業用のWebドメイン・サーバー代
経費の「前払い費用」ルールに注意
翌年1年分以上のサービスを前払いした場合は「前払い費用」として今期の経費にできない場合があります。ただし翌年末までに役務提供が終わるものについては、支払い時の経費にできる特例があります。
**大切なのは「本当に必要なものだけ」を購入することです。**不要なものを買って「経費にできた」と喜んでも、支出そのものは損です。経費計上できるのは節税ではなく「一部を取り戻す」という感覚が正確です。
アクション4:確定拠出年金(iDeCo)の掛け金確認
iDeCoの節税効果は絶大
iDeCoは積み立てた掛け金全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除になります。所得税・住民税が両方下がる、非常に強力な節税ツールです。
| 月額掛け金 | 年間掛け金 | 所得税率20%の場合の節税額 |
|---|---|---|
| 1万円 | 12万円 | 約24,000円 |
| 2万円 | 24万円 | 約48,000円 |
| 2.3万円(上限) | 27.6万円 | 約55,200円 |
年末調整での手続き
毎年秋になると、iDeCoを取り扱う金融機関から「小規模企業共済等掛金払込証明書」が届きます。
届いた証明書でやること:
- 会社員の場合は年末調整の書類(「給与所得者の保険料控除申告書」)に掛け金を記入して提出
- 証明書を添付して会社に提出
- 年末調整で所得税が還付される
証明書が届いていない・紛失した場合は、金融機関のコールセンターに連絡すれば再発行できます。
アクション5:生命保険料控除証明書の収集
保険料控除の3種類と控除上限
生命保険料控除には3つの種類があり、それぞれ控除上限があります。
| 区分 | 対象 | 控除上限(新契約) |
|---|---|---|
| 一般生命保険料控除 | 生命保険・医療保険・がん保険 | 4万円 |
| 介護医療保険料控除 | 介護保険・医療保険 | 4万円 |
| 個人年金保険料控除 | 個人年金保険 | 4万円 |
3種類合計で最大12万円の所得控除になります。
証明書が届かない場合の対処法
各保険会社から10月頃に郵送される証明書が届いていない場合は:
- 保険会社のマイページからダウンロードできる場合がある
- コールセンターに問い合わせて再発行を依頼する(無料)
**複数の保険に加入している場合は、すべての会社から証明書が届いているか確認しましょう。**年末調整後に1枚発見して「あ、出し忘れた」となる方が毎年大勢います。
アクション6:住宅ローン残高証明書の準備
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の仕組み
住宅ローン控除は、年末時点の住宅ローン残高の0.7%が所得税から直接差し引かれる制度です。所得から引く「控除」ではなく、税金から直接引く「税額控除」なので、節税効果が非常に高いです。
例:ローン残高が3,000万円なら、0.7%=21万円の税額控除。
証明書の取り扱い
金融機関から「住宅ローン残高証明書」が10〜11月頃に郵送されます。
- 会社員の場合:年末調整で会社に提出(初年度は確定申告が必要)
- 自営業・フリーランスの場合:確定申告で申請
複数の金融機関からローンを借りている場合は、すべての残高証明書が必要です。
アクション7:来年の節税計画を立てる
1年間を振り返って次の計画を立てるのが年末の本来の目的
節税は年末にバタバタするより、1年を通じて計画的に動くほうが確実に効果が出ます。年末に「今年できたこと・できなかったこと」を振り返り、来年の戦略を立てましょう。
| 制度 | 来年のアクション | 期限・タイミング |
|---|---|---|
| ふるさと納税 | 年収が確定したら早めに枠を使い切る | 7〜11月が狙い目 |
| 新NISA | 積立設定を見直す | 年初に設定 |
| iDeCo | 掛け金の上限引き上げを検討する | 随時変更可能 |
| 医療費 | 年間の医療費をレシートで追跡する | 月次で整理 |
| 副業経費 | 領収書を分類して保管する習慣をつける | 随時 |
確定申告が必要かどうかのチェックポイント
以下のどれか1つでも当てはまる方は確定申告が必要です(または申告した方が得です)。
申告が必要な場合:
- 給与収入が2,000万円超
- 副業収入が20万円超
- 医療費が10万円超(還付申告)
- ふるさと納税で6自治体以上(ワンストップ特例が使えない)
申告すると得になる場合:
- 住宅ローンを初めて組んだ(初年度は必ず確定申告)
- 年の途中で会社を辞めた(年末調整を受けていない)
- 大きな損失が出た(株の損失との損益通算)
まとめ
節税は「知っているか知らないか」で年間数万円〜数十万円の差が生まれます。年末に実施すべき7つのアクションをおさらいします。
- ふるさと納税:12月31日が絶対締め切り。枠が余っていれば即実施
- 医療費の確認:10万円を超えていれば確定申告で還付申告
- 必要経費の前払い:副業・フリーランスは12月中の購入で今年の経費に
- iDeCo証明書の確認:年末調整に添付して所得控除を受ける
- 生命保険料控除証明書の収集:3種類すべての証明書を揃える
- 住宅ローン残高証明書の準備:年末調整または確定申告で提出
- 来年の節税計画を立てる:今年の反省を活かして次年度の戦略を組む
特にふるさと納税は12月31日が絶対の締め切りです。今すぐシミュレーターで自分の限度額を確認して、残りの寄付枠を賢く活用しましょう。
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