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「投資信託」の選び方:初心者が陥りやすい失敗と正解

暮らしとお金のカフェ 編集部

投資信託は種類が多すぎて選べない、という声をよく聞きます。初心者が押さえるべき選び方の基準を、失敗例とともに解説します。

この記事でわかること

投資信託は種類が多すぎて選べない、という声をよく聞きます。初心者が押さえるべき選び方の基準を、失敗例とともに解説します。

こんにちは、暮らしとお金のカフェへようこそ。お金の基礎知識を、難しい言葉なしでやさしく解説します。

NISAを始めようと思ったら、投資信託の種類が多すぎてどれを選べばいいか全然わからない」——これは本当によく聞く悩みです。楽天証券SBI証券には数千本の投資信託が並んでいて、どれが良いのか素人には判断できません。でも実は、投資信託の選び方は「シンプルな基準」を知ってしまえば、そこまで難しくないんです。今日は「初心者が陥りやすい失敗」と「正しい選び方」を一緒に確認していきましょう。

投資信託とは何か:基本をおさらい

投資信託は「多くの投資家からお金を集めて、専門家が様々な株・債券等に分散投資し、その運用結果を分配する金融商品」です。

1万円から始められ、自動的に分散投資になるため、個別株を1社ずつ選ぶより初心者にとってリスクが低いとされています。

インデックスファンドアクティブファンドの違い

種類 運用方法 手数料 期待リターン
インデックスファンド 市場平均(S&P500など)に連動させる 低い(0.1〜0.3%) 市場平均と同程度
アクティブファンド 専門家が銘柄を選んで市場平均を上回ろうとする 高い(1〜2%以上) 市場平均を下回ることが多い

長期的なデータを見ると、アクティブファンドの80%以上が長期ではインデックスファンドに負けるとされています(SPIVA Report等)。理由はシンプルで、「高い手数料」が積み重なってリターンを削るからです。

初心者が陥りやすい3つの失敗

失敗1:手数料(信託報酬)が高いものを選ぶ

投資信託には「信託報酬」という年間手数料が常にかかります。運用中ずっと差し引かれ続けるため、長期になるほど影響が大きくなります。

手数料の差がどれだけ影響するか

元本100万円を年利5%で20年間運用した場合の試算:

信託報酬 20年後の資産 手数料コスト
0.1% 約247万円 約21万円
1.0% 約225万円 約43万円
2.0% 約203万円 約65万円

手数料が0.1%と2.0%で、20年後に44万円の差が生まれます。同じ商品特性でも、手数料次第でこれだけ変わります。

判断基準:信託報酬が0.2%以下を目指す

インデックスファンドなら0.1〜0.2%前後が標準です。0.5%以上の商品は「高コスト」と判断して良いでしょう。

失敗2:過去の成績の良さで選ぶ

「昨年の成績ランキング1位!」という売り文句に引き寄せられた経験はありませんか?

投資の世界では「過去の成績は将来の結果を保証しない」というのが大原則です。昨年の1位ファンドが今年も1位である確率は低く、むしろ成績が良かった後に下がることもあります(平均回帰)。

「昨年30%上昇したファンド」が魅力的に見えるのは、感情として自然ですが、投資判断としては危険です。

正しい選び方:過去の成績ではなく「運用方針(何に投資しているか)」と「手数料」を重視する。

失敗3:分散できていると思って同じ種類を買う

「分散投資が重要」と聞いて、複数の投資信託を購入したが、実は全部「日本株」だった——これは分散投資になっていません。

本当の分散投資とは

  • 地域の分散(日本・米国・欧州・新興国)
  • 資産クラスの分散(株式・債券・不動産投信 etc)
  • 時間の分散(毎月定額の積立投資)

「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」と「ニッセイ 日経225インデックスファンド」は、どちらも日本株に投資するため、2本持っていても実質的に分散になっていません。

投資信託の正しい選び方:4つの基準

基準1:信託報酬が0.2%以下

最重要の選択基準。インデックスファンドなら0.1〜0.2%前後で選べます。0.5%以上は高コストのため候補から外す。

基準2:純資産額が100億円以上

純資産額(ファンドの運用残高)が少ないファンドは、「繰上償還(途中で突然終了)」のリスクがあります。

純資産額が少ないと運用効率が悪く、ファンドを終了する判断をされることがあります。長期投資の途中で突然終わってしまうと、再投資の手間と機会ロスが発生します。目安は100億円以上(人気ファンドは1兆円以上も)。

基準3:インデックスファンドを選ぶ

アクティブファンドは「専門家の知恵で市場平均を上回ろうとする」が、長期的には多くがインデックスに負けます。しかもコストが高い。

インデックスファンドは「市場平均並みのリターンを最低コストで得る」戦略。地味に見えますが、長期では最も確実性が高いアプローチです。

基準4:投資対象が分かるシンプルな商品

「なぜこの商品に投資しているのか」が自分で説明できるシンプルさを大切にしましょう。

「全世界株式に低コストで投資する」——これが分かれば十分。複雑な仕組み・高度な戦略を持つ商品ほど、コストが高く、リスクが見えにくくなります。

具体的なおすすめファンド

上記の基準を満たす代表的なファンドを紹介します。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

  • 投資対象:全世界の株式(先進国・新興国を含む約3,000銘柄以上)
  • 信託報酬:年0.05775%(2026年時点)
  • 純資産額:3兆円超(業界最大クラス)
  • 特徴:「全世界1本」でシンプルに分散できる。通称「オルカン」

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

  • 投資対象:米国の主要株500社(Apple・Microsoft・Amazon等を含む)
  • 信託報酬:年0.09372%(2026年時点)
  • 純資産額:5兆円超
  • 特徴:米国経済・テクノロジー企業の成長に乗りたい人向け

この2本のどちらかから始めるのが、多くの投資入門者に推奨される方法です。

「オルカンかS&P500かで迷う」という質問はよくありますが、長期投資においてはどちらでも大差ないという見方が多いです。「どちらか選べないなら、コインを投げて決めてもいい」とも言われます。それより「選んで始めること」の方が重要です。

NISA口座で買うことが前提

投資信託を購入する際は、NISA口座(つみたて投資枠)を使うことが基本です。

NISA口座の主なメリット

  • 投資利益が非課税(通常20.315%の税金がかからない)
  • 年間360万円まで非課税で投資可能(2024年以降の新NISA
  • つみたて投資枠は金融庁が選定した低コスト商品のみ対象

NISAを使うことで、長期投資の運用益に対して税金がかからないため、手取りのリターンが大幅に改善します。

NISA口座を開設できる場所

どこも手数料は同じ水準のため、「使いやすさ」と「ポイントの活用」で選びましょう。

投資信託に関するよくある疑問

Q:毎月いくらから始めればいいですか? A:最低100円から積立できるサービスもあります。まずは月3,000〜5,000円から始めて、慣れてきたら金額を増やしましょう。「始めること」が最優先です。

Q:暴落したらどうすればいいですか? A:原則として「何もしない」が正解です。インデックス投資は長期(10〜20年)を前提にしているため、短期の暴落は「一時的な安売りセール」と考えます。むしろ暴落時は割安で多く買えるため、積立を続けることが有利な場合があります。

Q:手数料無料のポイントサービスが魅力的ですが、乗り換えた方が良いですか? A:ポイント還元よりも「信託報酬の差」の方が長期では影響が大きいことが多いです。ポイントは「おまけ」と考え、まず信託報酬・純資産額・運用方針で選ぶことを優先してください。

まとめ

投資信託の選び方は「シンプルな基準」で十分です。

失敗パターンの回避

  • 信託報酬が高い商品を避ける(目安:0.2%以下)
  • 過去の成績ランキングで選ばない
  • 同じ種類の商品を複数買っても分散にならない

正しい選び方

  • 信託報酬0.2%以下のインデックスファンド
  • 純資産額100億円以上の安定したファンド
  • まずは「eMAXIS Slim 全世界株式」か「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」どちらか1本

始め方

  • NISA口座(つみたて投資枠)で積立設定をする
  • 毎月定額を継続するだけ(相場を見て売り買いしない)

投資信託は「難しいものを選ぶ」より「シンプルな低コストインデックスを継続する」が正解です。「迷ったら始める」の精神で、今日口座開設の申し込みをしてみましょう。


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