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給与所得控除・基礎控除をわかりやすく解説【会社員の節税の基本】

編集部

給与所得控除と基礎控除の仕組みをわかりやすく解説。計算式・所得税の計算の流れ・会社員が知っておくべき節税の基本知識を網羅しています。

この記事でわかること

給与所得控除と基礎控除の仕組みをわかりやすく解説。計算式・所得税の計算の流れ・会社員が知っておくべき節税の基本知識を網羅しています。

こんにちは、暮らしとお金のカフェへようこそ。今日は「会社員の節税の基本中の基本」であるお話をお届けします。

所得税って、どうやって計算されているの?」「課税所得ってよく聞くけど、実際の収入と何が違うの?」——こんな疑問、ありませんか?

この記事を読み終わると、自分の給与明細や年末調整をまったく違う目線で見られるようになります。そして「iDeCoを月2万円増やすと税金がいくら減る?」という計算が、自分でできるようになります。

給与所得控除とは何か:「会社員版の経費」

給与所得控除とは、会社員が収入を得るためにかかる「みなし経費」として、国が自動的に差し引いてくれる制度です。

自営業者は実際にかかった経費(仕入れ・交通費・パソコン代など)を申告して収入から引けますが、会社員はそれができません。その代わりとして、収入に応じた一定額を自動で控除してもらえる仕組みが給与所得控除です。

給与所得控除額の一覧(2024年現在)

給与収入 給与所得控除額
162.5万円以下 55万円
162.5万円超〜180万円以下 収入×40%−10万円
180万円超〜360万円以下 収入×30%+8万円
360万円超〜660万円以下 収入×20%+44万円
660万円超〜850万円以下 収入×10%+110万円
850万円超 195万円(上限)

たとえば年収500万円の人なら:「500万円 × 20% + 44万円 = 144万円」が給与所得控除です。

つまり、500万円もらっていても、課税対象の「給与所得」は500万円ではなく「500万円 − 144万円 = 356万円」から計算が始まります。

年収別の給与所得控除の具体例

年収 給与所得控除額 差引後の給与所得
300万円 98万円 202万円
400万円 124万円 276万円
500万円 144万円 356万円
600万円 164万円 436万円
800万円 190万円 610万円

同じ「年収500万円」でも、課税ベースは356万円から始まるわけです。この仕組みを知らないと、「なぜこんなに税金が引かれるの?」という疑問がいつまでも解消されません。

基礎控除とは:全員に適用される「生活費の控除」

基礎控除は、すべての納税者に対して一律に認められる控除です。「人として生活するための最低限のお金には課税しない」という考え方に基づいています。

2020年の税制改正で、高所得者については控除額が段階的に減る仕組みに変更されました。

基礎控除額の一覧(2024年現在)

合計所得金額 基礎控除額
2,400万円以下 48万円
2,400万円超〜2,450万円以下 32万円
2,450万円超〜2,500万円以下 16万円
2,500万円超 0円

一般的な会社員であれば2,400万円を超える所得になることはほとんどないため、実質的に48万円の控除が全員に適用されると考えてOKです。

所得税の計算の全ステップ:年収500万円の場合

「課税所得」を求めるまでに、複数の控除が重なって差し引かれます。ここを把握するのが節税の第一歩です。

ステップ1:給与収入から給与所得控除を引く

給与収入 500万円
−給与所得控除 144万円
=給与所得 356万円

ステップ2:給与所得からさまざまな所得控除を引く

給与所得 356万円
−基礎控除 48万円
−社会保険料控除 約72万円(概算)
−(その他:iDeCo掛金・生命保険料控除など)
=課税所得 236万円(概算)

ステップ3:課税所得に税率をかける

所得税の税率は「超過累進課税」で、課税所得の額によって異なります。

課税所得 税率 控除額(速算)
195万円以下 5% 0円
195万円超〜330万円以下 10% 9.75万円
330万円超〜695万円以下 20% 42.75万円
695万円超〜900万円以下 23% 63.6万円
900万円超〜1,800万円以下 33% 153.6万円

年収500万円の場合、課税所得236万円に10%の税率が適用されます。

236万円 × 10% − 9.75万円(速算控除)= 約13.85万円
(これに復興特別所得税2.1%が加算)

年収500万円で所得税が約14万円というと「意外と少ない」と感じる方もいるかもしれません。でも住民税(課税所得×10%)も加わるため、合計の税負担はもう少し大きくなります。

会社員が今すぐできる節税アクション

給与所得控除と基礎控除は自動で適用されますが、それ以外の所得控除を増やすことで、課税所得をさらに下げることができます。

ふるさと納税(即効性が高い)

寄付金控除として、住民税と所得税の負担を減らせます。実質2,000円で特産品がもらえる制度として有名ですが、節税効果は年収や家族構成によって異なります。

ふるさと納税の目安(共働き・子どもなし)

年収 節税可能な限度額の目安
300万円 約2.8万円
400万円 約4.2万円
500万円 約6.1万円
600万円 約7.7万円
700万円 約10.8万円

iDeCo(個人型確定拠出年金

毎月の掛金が全額、所得控除の対象になります。

たとえば会社員(企業年金なし)が月2.3万円掛けた場合、年間27.6万円の所得控除が得られます。年収500万円で所得税率10%・住民税10%なら、約5.5万円の税金が減る計算です。60歳まで引き出せないデメリットはありますが、長期の資産形成と節税を同時に実現できます。

生命保険料控除

生命保険・介護医療保険・個人年金保険の保険料が控除対象になります。最大で所得税から4万円×3種類=12万円の控除が受けられます。

医療費控除

1年間の医療費(家族分を合算可)が10万円を超えた場合に申請できます。超えた分が所得控除になります。

節税効果の試算:iDeCo月2万円を追加した場合

年収500万円の会社員がiDeCoを月2万円(年24万円)増やすと、どれだけ税金が減るでしょうか?

課税所得の変化:
(変更前)236万円 → (変更後)212万円(24万円の控除追加)

所得税の減少:24万円 × 10% = 2.4万円
住民税の減少:24万円 × 10% = 2.4万円
合計削減額:年間 約4.8万円

月2万円の掛金で年間4.8万円が節税できる、つまり実質的な負担は月1.6万円(=2万円−0.4万円)でiDeCoに積み立てられる計算です。

まとめ

給与所得控除と基礎控除は、会社員全員に自動で適用される「節税の土台」です。この仕組みを理解すると:

  1. なぜ課税所得が年収より少ないのかがわかる
  2. iDeCoやふるさと納税がなぜ節税になるのかが腹落ちする
  3. どれくらい控除を増やせば税率が下がるかの計算ができる

節税は難しく考える必要はありません。まず「課税所得を下げる」という構造を頭に入れておくだけで、年末調整の書類の意味がぐっと理解しやすくなります。ぜひ今年の年末調整シーズンに活用してみてください。


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