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教育費の節税制度ガイド|学費・塾代・奨学金を賢く活用する方法

暮らしとお金のカフェ 編集部

子どもの教育費に使える節税・給付制度を解説。教育資金贈与の特例・高等教育の無償化・奨学金の使い方・学費の準備方法など、教育とお金の賢い付き合い方を紹介します。

この記事でわかること

子どもの教育費に使える節税・給付制度を解説。教育資金贈与の特例・高等教育の無償化・奨学金の使い方・学費の準備方法など、教育とお金の賢い付き合い方を紹介します。

教育費は家計最大の支出のひとつ

子ども1人を大学まで育てると、公立でも約1,000万円、私立では2,000〜3,000万円以上かかると言われています。この大きな支出を少しでも節税・給付制度で補うことが重要です。

「うちはそんなに教育にお金をかけられない」という家庭でも、実は知らずに損している制度が数多くあります。また「教育費のために老後資金が貯められない」という悩みを抱えている方も多いですが、制度を活用することで負担を大幅に軽減できます。

今日は、知っているだけで年間数十万円変わる可能性のある教育費の節税・給付制度をまとめて解説します。

使える教育費の節税・給付制度

1. 教育資金の一括贈与(非課税最大1,500万円)

祖父母から孫への教育資金として、1,500万円まで一括で非課税贈与できる制度です。

  • 金融機関に「教育資金口座」を開設し、資金を信託・預金
  • 学校等の費用は1,500万円まで、学校外(塾・習い事)は500万円まで
  • 延長されている制度のため、利用を検討している方は最新情報を確認

活用できるシーン 祖父母が資産を持っており、孫の教育費を援助したいケース。通常の贈与税の非課税枠(年110万円)を大きく超えて、一括で教育資金を移せるのが最大のメリットです。

注意点

  • 教育目的以外に使うと課税される
  • 孫が30歳までに使い切れなかった分は課税
  • 祖父母が亡くなった際の相続税との関係も確認が必要

2. 高等学校等就学支援金(授業料無償化)

公立高校は授業料が実質無償、私立高校も年収約590万円未満の世帯に最大11.8万円/年の支援があります(2020年〜拡充)。

2020年以降は「高等学校等就学支援金」として私立高校でも大幅な支援が受けられるようになりました。

支援額の目安(2024年度)

世帯年収の目安 支援金額(私立高校の場合)
〜590万円未満 最大39.6万円/年
590万円〜910万円 最大11.8万円/年
910万円以上 支援なし

この制度で年間39.6万円の支援を受けられれば、私立高校3年間で約118万円の実質負担減になります。

知らないと損!申請方法 学校からの案内で申請書類を提出するだけです。所得要件を満たしているにもかかわらず申請していない家庭が一定数あります。入学時に必ず確認しましょう。

3. 高等教育の修学支援制度(大学無償化)

年収380万円未満の世帯を対象に、大学等の授業料・入学金を減免する制度です。

所得区分 授業料減免 給付型奨学金
第一区分(住民税非課税) 全額 最大91,000円/月
第二区分 2/3 最大60,700円/月
第三区分 1/3 最大30,400円/月

年収380万円以下の家庭では、大学の授業料が1/3〜全額免除になります。4年間の国立大学の授業料(約216万円)が全額免除されれば、単純計算で216万円の節約です。

申請のタイミング 高校3年生の春・秋に申請機会があります。大学進学を検討している子どもがいる場合、高校2〜3年のうちに自分の世帯が対象になるかを確認しましょう。

4. 扶養控除と子ども関連控除

控除の種類 対象 控除額
扶養控除(一般) 16〜18歳 38万円
扶養控除(特定扶養親族) 19〜22歳 63万円
児童手当 中学校修了まで 月5,000〜15,000円

大学生の子どもは「特定扶養親族」として所得税から63万円の控除が受けられます。

節税効果の試算(年収600万円・大学生が1人の場合)

  • 63万円の控除 × 所得税率20% = 年間12.6万円の税額軽減
  • 住民税(10%)も含めると合計19万円弱の軽減効果

年末調整で確実に申告していれば自動的に適用されますが、子どもの年齢が19〜22歳になるタイミングで忘れずに「特定扶養親族」として申告することを確認しましょう。

教育費の賢い準備方法

学資保険

  • 月々の保険料を積み立て、進学時に満期金を受け取る
  • 返戻率105〜110%程度のものを選ぶ
  • 保険料は生命保険料控除の対象(年末調整・確定申告で節税)

ジュニアNISA(終了)・新NISA

ジュニアNISAは2023年に終了しましたが、新NISAを活用して教育資金を積み立てる戦略は有効です。

18〜22歳になるまでの期間、毎月積立てた分が非課税で増えます。特に子どもが生まれてすぐに始めれば18年間の長期運用ができます。

新NISAで教育費を準備する試算(月1万円・年率4%・15年間)

  • 元本:180万円
  • 15年後の資産(概算):約250万円
  • 非課税の運用益:約70万円

NISAを使えば70万円分の利益が非課税になります(通常20%の税金がかかる)。

こども保険・終身保険の活用

学費の一部を保険で準備する方法です。保険料が全額所得控除にはなりませんが(生命保険料控除の範囲内)、確実に積み立てられる点が魅力です。

奨学金の賢い使い方

奨学金は「借金」ですが、うまく活用すると教育費の負担を分散できます。

  • 給付型奨学金(返済不要)を優先して申請する
  • 貸与型を選ぶ場合は第一種(無利子)を優先する
  • 在学中から返済計画を立てておく

奨学金の種類と選び方

種類 概要 選ぶべき順位
給付型(JASSO) 返済不要・所得要件あり 第1優先
第一種(無利子) 成績・収入要件あり 第2優先
第二種(有利子) 緩やかな要件 第3優先
大学独自の奨学金 学校によって様々 各大学で確認
民間奨学金 財団・企業が運営 積極的に調べる

大学独自の奨学金や民間財団の奨学金は、JASSOよりも知名度が低い分、応募が少なく採用されやすいものもあります。大学の奨学金案内は必ず入学時に確認しましょう。

世帯年収の「壁」を意識した収入管理

教育費の支援制度の多くは世帯年収に上限があります。

  • 大学無償化:世帯年収380万円
  • 高校支援(最大額):世帯年収590万円
  • 高校支援(一部):世帯年収910万円

「もう少し収入が高ければ制度対象外になる」という状況の場合、iDeCoへの掛金を増やすことで「課税所得」を下げ、制度の対象に入れる可能性があります。

具体例:世帯年収420万円で大学無償化(上限380万円)の対象外の場合 → iDeCo掛金を月3.5万円(年42万円)増やすと、課税ベースの所得が380万円以下になる可能性

ただし計算が複雑なため、FP(ファイナンシャルプランナー)への相談を検討しましょう。

まとめ

教育費の節税・支援制度は複数あり、所得に応じて使える制度が変わります。

特に高校・大学の無償化制度は、対象になる世帯にとって非常に大きな支援です。年収の管理(特に世帯年収が制度の境界線近くの場合)をしながら、使える制度を最大限に活用しましょう。

今すぐやること:

  1. 「高等学校等就学支援金」の所得要件を確認し、申請漏れがないか確認
  2. 大学生の子どもがいれば「特定扶養親族」として年末調整に記載
  3. 祖父母が資産を持っているなら「教育資金の一括贈与」を相談

教育費の準備は早いほど選択肢が広がります。子どもが小さいうちから計画的に準備を始めることをおすすめします。

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