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介護費用の節税|医療費控除・障害者控除を使って介護費用を取り戻す

暮らしとお金のカフェ 編集部

親の介護費用に使える節税制度を解説。医療費控除の対象になる介護サービス・障害者控除・扶養控除の適用方法など、介護と節税を組み合わせる知識を紹介します。

この記事でわかること

親の介護費用に使える節税制度を解説。医療費控除の対象になる介護サービス・障害者控除・扶養控除の適用方法など、介護と節税を組み合わせる知識を紹介します。

介護費用は節税できる——知らないと大損する制度

親の介護が始まると、毎月多額の費用がかかります。施設入所なら月10〜30万円、在宅介護でも訪問サービスや福祉用具のレンタルで月数万円はかかります。

しかし、多くの方が知らないまま損をしているのが「介護にかかる費用の節税制度」です。適切な節税対策を講じることで、介護費用の一部を税金として取り戻すことができます。

主に活用できる3つの制度を詳しく解説します。

  1. 医療費控除(介護サービス費の一部が対象)
  2. 障害者控除(要介護認定者に適用できる場合がある)
  3. 扶養控除(収入の少ない親を扶養に入れる)

医療費控除で使える介護費用

医療費控除は、年間の医療費が10万円(総所得金額等の5%の場合はその額)を超えた場合に、超えた部分を所得から控除できる制度です。

介護サービスのうち、「医療系サービス」に分類されるものは医療費控除の対象になります。

控除対象になる主な介護費用

サービスの種類 控除対象 備考
訪問看護 全額 医療保険・介護保険どちらも対象
訪問リハビリテーション 全額 医師の指示による
居宅療養管理指導 全額 医師・歯科医師・薬剤師等による
デイケア(通所リハビリ) 全額 医療機関が運営するもの
特別養護老人ホーム(特養) 介護費等の1/2 居住費・食費は対象外
介護老人保健施設(老健) 介護費等の1/2 居住費・食費は対象外
おむつ代 全額 医師の「おむつ証明書」が必要
訪問介護(生活援助の伴う場合) 全額 要件あり

控除対象にならない主な費用

  • 介護施設の食費・居住費(ホテルコスト部分)
  • デイサービスの一部(通所介護の生活援助部分)
  • 訪問介護の家事援助部分のみの費用

領収書は必ず保管してください。 医療費控除を申請する際に明細書の提出が必要です。介護施設や訪問サービス会社から発行される領収書をまとめておきましょう。

医療費控除の計算方法

医療費控除額 = 支払った医療費 - 10万円(または総所得の5%)

計算例: 介護費用(控除対象分)が年間80万円の場合:

  • 医療費控除額:80万円 - 10万円 = 70万円
  • 税率20%の場合の節税額:70万円 × 20% = 14万円の節税

障害者控除——見落とされがちな大きな節税

介護を受けている親が「障害者」に該当する場合、扶養者(子ども)の所得から障害者控除を差し引けます。

障害者控除の金額

区分 控除額 対象となる状態の目安
一般の障害者 27万円 身体・知的・精神障害者(軽〜中度)
特別障害者 40万円 重度の障害者
同居特別障害者 75万円 重度障害者と同居している場合

重要ポイント:要介護認定を受けている方は障害者手帳がなくても「障害者控除対象者認定書」を取得できる場合があります。

要介護1〜5の認定を受け、かつ65歳以上の方は、お住まいの市区町村の窓口で「障害者控除対象者認定書」の発行を申請できます。この認定書があれば、障害者手帳がなくても障害者控除を受けられます。

認定書の取得方法

  1. お住まいの市区町村(介護保険担当課)に問い合わせる
  2. 要介護認定の状態を確認してもらう
  3. 「障害者控除対象者認定書」を発行してもらう(無料)
  4. 確定申告書または年末調整書類に添付する

多くの方が申請を知らずに損をしています。 親が要介護認定を受けている場合は、必ず市区町村に問い合わせてみましょう。

扶養控除——親を扶養に入れると節税できる

収入の少ない親を「扶養家族」として申告すると、扶養控除が受けられます。

扶養に入れるための条件

  • 親の合計所得が48万円以下(年金収入のみなら158万円以下)
  • 生計を一にしている(同居または仕送りをしている)

年金受給者の場合の判断: 公的年金等の受給額が158万円(65歳以上)を超えなければ、合計所得48万円以下の要件を満たすことが多いです。

扶養控除の金額

区分 控除額
扶養親族(70歳未満) 38万円
老人扶養親族(70歳以上) 48万円
同居老人扶養親族(70歳以上・同居) 58万円

計算例: 70歳以上の親と同居し、扶養に入れている場合:

  • 扶養控除額:58万円
  • 税率20%の場合の節税額:約11.6万円の節税所得税)+ 住民税の節税分

複数の控除を組み合わせた最大節税例

3つの控除を組み合わせると、どれくらいの節税になるか試算してみます。

前提:

  • 親:要介護3、70歳以上、同居、障害者控除対象者認定を取得
  • 子(申告者):課税所得500万円(所得税率20%)
  • 医療費:介護施設費のうち医療費控除対象分100万円

計算:

控除の種類 控除額
医療費控除 90万円(100万円−10万円)
障害者控除(同居特別障害者) 75万円
老人扶養控除(同居) 58万円
合計控除額 223万円

節税効果:

  • 所得税(税率20%):223万円 × 20% = 44.6万円
  • 住民税(10%):223万円 × 10% = 22.3万円
  • 合計節税額:約66.9万円

適切に申告するだけで年間66万円以上の節税になる可能性があります。

申告の方法と注意点

年末調整と確定申告の使い分け

控除の種類 年末調整 確定申告
扶養控除 ○ 可能 ○ 可能
障害者控除 ○ 可能 ○ 可能
医療費控除 × 不可 ○ 必要

医療費控除は確定申告でしか申請できません。 会社員で年末調整を行っていても、医療費控除を受けるには翌年2〜3月の確定申告が必要です。

過去5年分を申告できる

医療費控除は、過去5年分を遡って申告することができます(更生請求)。「知らなかった」「忘れていた」という場合でも、過去5年分の介護費用をまとめて申告することが可能です。

必要書類

  • 介護サービスの領収書(全て保管)
  • 医療費控除の明細書(国税庁のフォームに記入)
  • 障害者控除対象者認定書(市区町村から発行)
  • 扶養親族の年金源泉徴収票等(所得確認のため)

まとめ

介護費用の節税は「知っているかどうか」で大きく結果が変わります。特に障害者控除の認定書は申請しないと絶対にもらえません。

今すぐやること3つ:

  1. 医療費の領収書を今年分からまとめて保管する(捨てないこと)
  2. 障害者控除対象者認定書を市区町村に申請する(要介護1〜5の方が対象)
  3. 親の所得を確認して扶養控除が使えるか確認する(年金受給額が158万円以下が目安)

市区町村の窓口や税理士に相談しながら、使える制度をフル活用しましょう。年間数万円〜数十万円の節税が、継続的に積み上がります。

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