FIRE達成のための逆算シミュレーション
FIRE(早期リタイア)達成には逆算シミュレーションが必須です。年収・支出・投資利回りから、達成時期を計算する方法を解説します。
✓この記事でわかること
FIRE(早期リタイア)達成には逆算シミュレーションが必須です。年収・支出・投資利回りから、達成時期を計算する方法を解説します。
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「FIREしたいけど、自分はいつ達成できるの?」「毎月いくら積み立てればいいの?」「生活費を減らすとどれだけ早まるの?」——FIREを目指す上で最初に必要なのは、ゴールから逆算した「自分専用のシミュレーション」です。漠然と「いつか達成できれば」ではなく、具体的な数字で計画を立てることで、今日から何をすればいいかが明確になります。今回はFIRE達成のための逆算シミュレーションの方法を、複数の事例を使って詳しく解説します。
FIRE逆算の基本:3つの変数を把握する
FIREへの道は、たった3つの変数で決まります。
FIRE達成を左右する3つの変数
| 変数 | 内容 | 影響 |
|---|---|---|
| 年間支出 | 生活費・社会保険料・税金など1年に使うお金 | 支出が低いほど必要資産が減り、達成が早まる |
| 毎月の投資額 | 収入から支出を引いた余剰資金 | 投資額が大きいほど資産形成が加速する |
| 投資利回り | 資産の年間成長率(インデックス投資なら年4〜7%) | 利回りが高いほど複利の効果が大きくなる |
逆算の手順
- 年間支出×25倍=FIRE必要資産額(4%ルール)
- 現在の資産額を確認
- 毎月の投資可能額と想定利回りから、FIRE達成年数を計算
FIRE計算式の基本:4%ルールの確認
FIREに必要な資産額の計算式を確認しましょう。
FIRE必要資産額 = 年間生活費(支出) × 25倍
生活費別の必要資産額(日本版:社会保険料込み)
| 月の生活費 | 年間生活費 | 社会保険料(概算) | 実際の年間支出 | 必要資産額 |
|---|---|---|---|---|
| 15万円 | 180万円 | 80万円 | 260万円 | 6,500万円 |
| 20万円 | 240万円 | 80万円 | 320万円 | 8,000万円 |
| 25万円 | 300万円 | 80万円 | 380万円 | 9,500万円 |
| 20万円+副業10万 | 生活費240万 | 社保80万 | 支出320万(副業120万で補完) | 5,000万円 |
注意:日本では会社員を辞めると国民健康保険・国民年金で夫婦合計約70〜100万円の社会保険料が発生します。この「社保込み」で計算しないと、FIRE後の生活費が不足します。
シミュレーション事例①:30代夫婦のFIRE計算
前提条件
- 世帯年収:800万円(夫500万・妻300万)
- 手取り合計:約620万円(月約52万円)
- 現在の月支出:30万円(固定費15万+変動費15万)
- 月の投資可能額:52万−30万=22万円
- 現在の資産:500万円
- 目標:夫が45歳になるまでにFIRE
FIRE必要資産額の計算
年間生活費(老後):月25万×12+社保80万=380万円 必要資産額:380万×25=9,500万円
月22万円積立・年利5%の場合のシミュレーション
| 年数 | 積立元本 | 運用益 | 資産総額 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 1,820万円 | 約260万円 | 約2,580万円 |
| 10年 | 3,140万円 | 約830万円 | 約4,470万円(現資産500万含む) |
| 15年 | 4,460万円 | 約2,000万円 | 約6,960万円 |
| 20年 | 5,780万円 | 約4,120万円 | 約10,400万円 |
結果:20年後(夫55歳)でFIRE達成の見通し。
「45歳までに」という目標を達成するには、月投資額を増やす(副業・支出削減)か、生活費を下げて必要資産額を減らす必要があります。
シミュレーション事例②:一人暮らし会社員のサイドFIRE計算
前提条件
- 年収:500万円(手取り月約30万円)
- 月支出:20万円(固定費10万+変動費10万)
- 月投資可能額:10万円
- 副業収入:月5万円(ブログ・フリーランス等)
- 現在の資産:200万円
- 目標:45歳でサイドFIRE(副業収入10万円+投資収益で生活)
サイドFIREの計算
FIRE後の月生活費:20万円 副業で補う額:月10万円 投資収益から補う額:月10万円
必要資産額:月10万×12ヶ月÷4%=3,000万円
月10万円積立・年利5%の場合のシミュレーション
| 年数 | 積立元本 | 運用益 | 資産総額(初期200万含む) |
|---|---|---|---|
| 5年 | 800万円 | 約120万円 | 約1,120万円 |
| 10年 | 1,400万円 | 約420万円 | 約2,020万円 |
| 12年 | 1,640万円 | 約580万円 | 約2,420万円 |
| 14年 | 1,880万円 | 約780万円 | 約2,860万円 |
| 15年 | 2,000万円 | 約910万円 | 約3,110万円 |
結果:現在30歳なら45歳でサイドFIRE達成の見通し(15年後)。
副業収入がある分、必要資産額が大幅に少なくなるため、完全FIREより現実的に早く達成できます。
FIRE達成を加速させる3つのレバー
FIREに到達する年数を短縮するために操作できる3つのレバーがあります。
レバー1:支出を減らす(必要資産額を下げる)
支出を月5万円削減すると年60万円の節約になり、FIRE必要資産額が60×25=1,500万円減少します。「支出を下げる」ことはFIREに最も大きなインパクトを与えるレバーです。
固定費削減の目安(月5万円削減の例)
| 削減項目 | 削減額 |
|---|---|
| スマホ→格安SIM | 月5,000〜8,000円 |
| 保険の見直し | 月10,000〜20,000円 |
| 不要サブスク解約 | 月5,000〜10,000円 |
| 外食費の削減 | 月10,000〜20,000円 |
| 合計 | 月30,000〜58,000円 |
レバー2:収入を増やす(投資額を増やす)
副業や転職で月5万円収入が増えると、積立額が増えてFIRE達成が数年早まります。副業収入が増えれば「FIRE後の生活費の一部を補う」という役割も担えます。
月投資額の違いによるFIRE達成期間(目標資産5,000万円・現資産0円・年利5%の場合)
| 月投資額 | FIRE達成年数 |
|---|---|
| 5万円 | 約38年 |
| 10万円 | 約27年 |
| 15万円 | 約21年 |
| 20万円 | 約18年 |
| 30万円 | 約14年 |
月投資額を5万円から10万円に倍増させると、達成年数が11年も短縮されます。
レバー3:利回りを確保する(投資商品を適切に選ぶ)
同じ積立額でも、利回りの違いで最終資産に大きな差が生まれます。
月10万円積立・30年間の利回り別資産額
| 年利 | 30年後の資産額 | 元本(3,600万)との差 |
|---|---|---|
| 1%(普通預金) | 約4,200万円 | +600万円 |
| 3%(低リスク資産) | 約5,820万円 | +2,220万円 |
| 5%(全世界株インデックス) | 約8,320万円 | +4,720万円 |
| 7%(米国株インデックス) | 約12,200万円 | +8,600万円 |
インデックス投資(eMAXIS Slim全世界株式・S&P500等)で年利5〜7%を目指すことが、FIREへの現実的な近道です。
自分のFIRE達成年数を計算するシート
以下の計算式で自分のFIRE達成目安を出せます。
ステップ1:年間支出を計算する
月の生活費 × 12 + 年間社会保険料(退職後想定:夫婦80万・独身40万)
= 年間支出
ステップ2:FIRE必要資産額を計算する
年間支出 × 25 = FIRE必要資産額
ステップ3:現在の資産からの差額を計算する
FIRE必要資産額 - 現在の資産 = 追加で必要な資産
ステップ4:積立年数を概算する (月の積立額と年利が決まれば、将来価値計算式または複利計算ツールで算出)
オンラインの「複利計算ツール」(金融庁のつみたてNISAシミュレーター等)を使うと、積立額・期間・利回りから将来資産額を簡単に計算できます。
まとめ
- FIRE逆算の3変数は「年間支出・毎月の投資額・投資利回り」。この3つを把握してシミュレーションすることで、FIRE達成までの道のりが具体的に見える
- 日本のFIRE計算は「社会保険料(夫婦年約80万円)を含めた年間支出」で行うこと。これを忘れると実際の生活費が不足するリスクがある
- サイドFIRE(副業月10万円)は必要資産を3,000万円台まで下げられ、一般的な会社員でも10〜15年で達成できる現実的なルート
- 最も効果的なレバーは「支出の削減」。月5万円削減=必要資産1,500万円減少という大きなインパクトがある
- 月投資額を5万→10万に倍増させると達成年数が11年短縮。副業・転職で投資額を増やすことがFIRE加速の最速手段
まず「月の生活費×12+社保=年間支出」→「年間支出×25=FIRE必要資産額」を計算して、自分のFIRE数字を明確にしましょう。数字が見えると、今日から何をすべきかが一気に明確になります。
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暮らしとお金のカフェ 編集部
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