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減価償却の基礎知識|副業・フリーランスが設備投資を経費にする方法

暮らしとお金のカフェ 編集部

減価償却の仕組み・計算方法・副業・フリーランスでの活用方法を解説。パソコン・カメラ・家具などの購入費用を経費に落とす定額法・定率法の計算から、少額資産の一括計上まで紹介します。

この記事でわかること

減価償却の仕組み・計算方法・副業・フリーランスでの活用方法を解説。パソコン・カメラ・家具などの購入費用を経費に落とす定額法・定率法の計算から、少額資産の一括計上まで紹介します。

こんにちは、暮らしとお金のカフェへようこそ。節税・節約のコツを、実践的な視点でわかりやすく解説します。

「副業用にパソコンを買ったけど、全額経費にできないの?」「カメラを買ったら減価償却が必要って聞いたけどよくわからない」——設備投資した費用の経費化は、確定申告の中でも混乱しやすい分野です。正しく理解することで節税効果が大きく変わります。

減価償却とは何か:なぜ分割して経費にするのか

パソコンやカメラなどの高額な備品を購入した場合、一度に全額を経費にするのではなく、耐用年数に応じて分割して経費にするのが「減価償却」です。

分割して経費にする理由:

資産は使いながら徐々に価値が減っていきます。例えばパソコンは4年使えば古くなり、価値がゼロに近づきます。この「価値の目減り」を毎年の経費として計上するという考え方が減価償却です。一度に全額経費にすると「その年の収益が一時的に激減して見える」問題も防げます。

減価償却が必要な資産の条件:

  • 取得価額が10万円以上
  • 耐用年数が1年以上

この条件を満たす場合は、購入年に全額経費にすることができません(例外あり→後述)。

減価償却が不要で全額即時経費にできる場合:

  • 取得価額が10万円未満(例:8万円のウェブカメラ → 購入年に全額8万円を経費計上)
  • 耐用年数が1年未満の消耗品

主な資産の法定耐用年数一覧

耐用年数は法律(減価償却資産の耐用年数等に関する省令)で定められています。自分で決めることはできません。

副業・フリーランスがよく購入する資産の耐用年数:

資産の種類 耐用年数 定額法の年間償却率
パソコン・タブレット(事務用) 4年 0.250
スマートフォン 4〜5年 0.250〜0.200
サーバー 5年 0.200
デジタルカメラ 5年 0.200
動画・照明機材 5年 0.200
プリンター 5年 0.200
金属製の机・椅子 15年 0.067
木製の机・椅子・棚 8年 0.125
普通乗用車 6年 0.167
軽自動車 4年 0.250

減価償却の計算方法:定額法(個人は原則この方法)

個人事業主(副業・フリーランスも含む)は原則として「定額法」を使います。毎年同じ金額を経費にするシンプルな方法です。

定額法の計算式:

年間償却額 = 取得価額 × 定額法の償却率(1 ÷ 耐用年数)

計算例:パソコン(30万円・耐用年数4年)の場合

  • 定額法の償却率:1 ÷ 4年 = 0.250
  • 年間償却額:30万円 × 0.250 = 7.5万円/年

4年間の償却スケジュール:

年次 年間経費 期末帳簿価額
購入年 7.5万円 22.5万円
2年目 7.5万円 15万円
3年目 7.5万円 7.5万円
4年目 7.5万円 - 1円 1円(備忘価額として残す)

重要: 年の途中で購入した場合は月割り計算になります。

例:10月にパソコン購入(年間7.5万円の償却の場合) → 10〜12月の3か月分:7.5万円 ÷ 12か月 × 3か月 = 1.875万円(購入年の経費)

少額資産の特例:30万円未満を一括経費化する

青色申告者には非常に有利な特例があります。

特例1:10万円未満は全額即時経費(誰でも)

取得価額10万円未満なら、誰でも購入年に全額を経費にできます。

例:9万円のレンズ → 購入年に9万円全額経費

特例2:一括償却資産(10〜20万円未満)

取得価額10万円以上20万円未満の場合、3年で均等に経費計上できます(一括償却資産)。

例:15万円のモニター → 5万円/年 × 3年

特例3:少額減価償却資産の特例(青色申告者限定・最重要)

青色申告をしている個人事業主(副業者含む)は、取得価額30万円未満の資産を購入年に全額一括で経費計上できます(年間合計300万円まで)。

この特例の威力:

資産 取得価額 通常(4年定額法) 特例適用後
パソコン 25万円 6.25万円/年×4年 25万円(購入年に全額)
カメラ 28万円 5.6万円/年×5年 28万円(購入年に全額)

初年度の経費が大幅に増えることで、その年の税負担を集中的に下げられます。所得が高かった年に設備投資をすると特に節税効果が高くなります。

青色申告をしていない場合は、この特例が使えません。 副業で確定申告が必要な方は青色申告を選ぶことを強くおすすめします。

自動車の減価償却:事業割合で按分

副業・フリーランスで自動車を事業に使う場合、購入費用・ガソリン代・車検費用などを事業割合で按分して経費計上できます。

自動車の耐用年数(新車の場合):

車種 耐用年数
普通乗用車 6年(定額法償却率 0.167)
軽自動車 4年(定額法償却率 0.250)

事業割合の計算方法(走行距離ベース):

例:年間総走行距離10,000km・うち事業用3,000km → 事業割合 = 3,000 ÷ 10,000 = 30%

150万円の軽自動車(耐用年数4年)・事業割合30%の場合: → 年間経費:150万円 × 0.250 × 30% = 11.25万円/年

走行距離の記録(ドライブレコーダーの記録・手帳への記録)を残しておくことが重要です。

廃棄・売却時の処理

資産を廃棄または売却した場合は、帳簿価額と実際の処分価額の差を処理します。

  • 廃棄損:帳簿価額が残っている状態で廃棄 → 廃棄損として経費計上
  • 売却益:帳簿価額より高い値段で売れた → 売却益として収入に計上

例:帳簿価額5万円のパソコンを3万円で売却 → 売却損:5万円 - 3万円 = 2万円(経費)

まとめ

減価償却の基礎知識で知っておくべきポイントをまとめます。

  1. 10万円以上・耐用年数1年以上の資産は分割して経費化する:一度に全額経費にするのではなく耐用年数で分割
  2. 個人事業主は定額法が原則:毎年同じ額を経費計上するシンプルな方法
  3. 青色申告者は30万円未満を購入年に全額経費化できる特例がある:これが青色申告の最大のメリットの一つ
  4. 自動車は事業割合で按分する:走行距離の記録を残しておくことが重要
  5. 年の途中購入は月割り計算になる:購入月から年末まで月数で按分する

まず確認すること:現在副業・フリーランスで青色申告をしているかどうかを確認しましょう。していない場合は、来年の確定申告から青色申告に切り替えることで、30万円未満の少額減価償却資産の特例が使えるようになります。

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